出版社内容情報
滅亡する地球を星間宇宙船で脱出した人々。そして、転移技術で「楽園」に逃れた人々。生き残ったふたつの人類の、相克の百年紀。
内容説明
滅びの地球から脱出した、2つの人類。その1つは宇宙船ノアズ・アーク内で、結婚して子を産み育てながら172光年先を目指していた。いま1つの人類も、星間転移で到達した約束の地・エデンにて世代を重ねながら、新たな文明社会を築いていた。最初の転移者から数えて第5世代のタツローは、入植を祝う降誕祭の準備に奔走する日々。彼はやがて、歳月を超えて受け継がれたノアズ・アークへの憤怒と憎悪に直面するが…。
著者等紹介
梶尾真治[カジオシンジ]
1947年熊本県生まれ。1971年、SFマガジンに「美亜へ贈る真珠」が掲載され、作家デビュー。1991年『サラマンダー殲滅』で第12回日本SF大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっちゃん
100
「あの後どうなっちゃったの?」と気になっていた、転移装置の発案者イアン・アダムズがここに来て登場。おお、びっくりした。アジソン一派への恨みを継承しつつ、着実に文明を発展させるニューエデンと、そんな事は露知らず、しかも「約束の地」に着いた後の事は無計画だったノアズ・アーク号。2つの人類が相まみえる時は近い。何が起きるのか!?このシリーズを長男に教えてあげたら、すぐに本屋に行き、1日でシリーズを読み終えたらしい。思わず「結末は言わないで!」と電話口で叫んだ。2015/10/14
とくけんちょ
47
第二巻。じっくりじっくりと運命のその日まで、時が進んでいく。ノアズアークとエデンそれぞれの住民にスポットをあてた連作短編という感じ。特にノアズアークを舞台とした精神的疲弊をテーマとしたものが印象に残った。内容は教育、宗教、恋愛、冒険など盛り沢山。次は、いよいよ最終巻。2022/05/05
はるを
45
⭐︎☆☆☆☆。投了。一巻がとても良かっただけにこの反動はかなり辛く、7月はこの本のせいで一冊も読めなかった。「地球からの脱出」という壮大なテーマを掲げておきながら、(いくら辻褄合わせにしても)なんだよ「猿蟹合戦」の劇って‼︎笑。もう冒頭からモチベーションだだ下がりで、ストーリーとかどーでも良くなった。これでOKを出す編集者もいかがなものか、と思う。とても残念。出オチかよっ‼︎笑。2017/08/01
た〜
41
面白いけれど、前巻には及ばないかな。世代交代がめまぐるしくて、一つ一つの話が纏まりきらないうちに終わってしまった感じが否めない。ただ、それが最終巻への伏線であろうことが予想されるので、続きが楽しみ2015/07/31
ゆう
38
図書館本。3部作の第2部。1部からあっという間に時は廻り、約束の地はニューエデンと呼ばれるようになり、文明もかなり発達。第5世代第6世代…と世代交代で“ジャンプ”した人たちはもういないし、ニューエデンで生まれ育っているから本当の意味でノアズ・アークに怨みを持ってるというより、ご先祖様たちから語り継がれてノアズ・アークを待ちかまえているって感じになってる。ノアズ・アークの人たちはそれを知らない。ノアズ・アークが辿り着くまであと少し。次の最終巻に期待が膨らむけど、終わっちゃうのが惜しいような、複雑な気持ち。2016/06/23