ハヤカワ文庫
回帰祭

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 499p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150309404
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

地球の環境汚染から逃れた避難船ダナルーが不時着してから300年。この星では男女が9:1の割合で誕生していた。16歳でカップリングできない男子は全員復興した地球へ回帰する。秀才少年ライカは都市の謎を調べ回り、勝ち気な少女ヒマリは地球に憧れている。そして地球行きを憂う少年アツはヒマリに一目惚れ。そんな3人が出会った喋るウナギは、ダナルーのある秘密を示唆する―揺らぐ心が、閉鎖都市の謎に迫る傑作長篇。

著者等紹介

小林めぐみ[コバヤシメグミ]
埼玉県生まれ。埼玉大学理学部物理学科卒業。在学中に富士見書房ファンタジア長編小説大賞にて準入選、1990年『ねこたま』でデビュー。『ねこのめ』シリーズ、『必殺お捜し人』シリーズ、『暁の女神ヤクシー』シリーズ等、SF設定を基調としたファンタジックな作品で好評を得る。2003年『宇宙生命図鑑』にてセンス・オブ・ジェンダー賞大賞受賞。現在、SF、ファンタジー、ミステリとオーバージャンルで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヤギ郎

19
宇宙SFストーリー。軽く読めて、面白かった。地球の環境汚染から逃れてきた避難船がある惑星に不時着する。避難船の装置が故障したため、人工妊娠装置が不具合を起こして、生まれてくる子供の男女比が9:1である。女性が極端に少ない社会ならではのならわしや慣習がある。毎年、16歳になった男子を地球行きの回帰船に乗せる。黙認された、口減らし。そして、本当に地球があるのか。真実を探るために動きだした二人の少年と一人の少女。最後は宇宙SFらしく終わる。こんな畳み方ありかよ!2020/03/19

まつじん

11
蓼食う虫もすきずき、色々オカシイナと読んでいた部分がすっかり納得のオチのあるSFでした。 でもなぁ宇宙船にしなくてもスペースコロニーでよかったんじゃないの?2011/05/14

朱音

8
良質の青春小説。設定こそがSFだが、思春期の「閉塞感」、「何かにならなきゃならないのに、何かをやらなきゃいけないのに」という漠然とした想い、自己に対する自信と不安、まさしく青春、であると思う。キャラもいい。ラストがちょっと駆け足気味というか、物足りない気はするが、欠点というほどではないだろう。ぜひお勧め!2009/09/23

あや

5
嗚呼何だか凄くよかった……。素晴らしいボーイ・ミーツ・ガール。この三人の少年少女が生き生きと描かれており、とても魅力的。本書は彼らの青春物語だ。勿論閉鎖空間SFとしてもとても面白い。滅茶苦茶軽く読めるけど、内容は決して軽くはなく……。でもこのラスト、(その直前に色々詰め込み過ぎだけど)私は凄くいいと思った。大満足。2009/06/16

斑入り山吹

4
そりゃないぜ!!orz... 起承転まではなかなか良いのだよ。さあどうまとめるのか?と楽しみに読んでたらこうだよ。はぁ。中学生の二人の息子もそう言っていた。話のシチュエーションは密室ミステリのようでもあり、何ともいえない閉塞感が今の若者にフィットするかも、とけっこう引き込まれる。じわりじわりと謎が現れ真相が見えそうになってきて、さあ、どうがらりとひっくり返してくれるのか?とわくわくしながら読んだのになぁ。ああこんなまとめかたはダメだよ。それなら全部破壊して終わる方がましだったくらいだ。 はぁ~2011/11/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/580240
  • ご注意事項