ハヤカワ文庫<br> 光の塔

ハヤカワ文庫
光の塔

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  • サイズ 文庫判/ページ数 406p
  • 商品コード 9784150300722
  • NDC分類 91
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネムル

5
日本SFのこてん古典。60年代の作品からもう言葉にエッジを利かせようとしている、さらに時代を感じさせるような土くさい台詞回しの混在しているのが、かえって新鮮だった。「ナーニ、ようGス、居んけりゃわしがご案内するだョ」「チョT待って!」てな。2016/09/11

スターライト

5
今日泊氏の代表作と言っても過言ではない作品。古めかしさはいかんともしがたいが、突如現れた光の塔と、和平交渉にも応じずにひたすら攻撃を続ける彼らの不気味さ、かなわないまでも一矢を報おうと熱血漢に冷静に対象しようとする主人公ら。ストーリーの造形は巧みで、キャラクターも魅力的。多くの言語に堪能だった氏らしく、言葉に工夫がなされている。主人公の私生活も作品にきちんと活かされており、作者の技巧には舌を巻く。解説で野田昌宏氏が指摘するように、女性の描き方が弱い気もするが、そこまで望むのは贅沢であろう。2012/09/18

unknown

5
国産長編SFのパイオニア的存在にして、古き良き空想科学ストーリーが味わえる1冊。レトロ・フューチャーな世界観はもちろん、異星人や未来人も交え、ミステリありアクションありで、たっぷりとエンターテインメントしている。主人公のべらんめえ調や、独特のスラングまじりでしゃべる竜四郎の台詞回し(「ップローバ(畜生)!」とか)の小気味良さ、随所での説得力のある押しも絡めてグイグイ読ませつつ、最後の最後で明らかになる真相ではSF的醍醐味をこれでもかと味わえる。今読んでも色褪せない魅力に言いようもなくトキメかされた。2011/11/15

嫁宮 悠

4
中古価格千円と多少お高いが、それ相応の読み応えのある空想科学小説。 海外SFのスケール感と近代文学の趣を併せもつ唯一無二の作風で、海野十三、筒井康隆、小松左京などとも違う独特の味わい。堅牢なSF的アイデア、現代でも通用するテーマ性、そして意外な敵さんの正体など見所が多い。やや冗長の感もあるにはあるが、それを補うほどの終盤の感動はSFではなかなか得難いもので、我々の中に眠る日本的美意識を呼び覚ます傑作と言える。(と、書き終えて知りましたが、ちくま文庫から今年再販されたようです)2017/08/13

積読本消化中

4
この時代にこの発想はすごいと思った。けど、昔の文庫でとにかく字が小さく、漢字が多く、言葉遣いも難しいしとても読みにくかったです。2017/05/06

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