ハヤカワ文庫
八妖伝

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 358p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150203405
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

李高と十牛は道教界最高指導者の依頼を受け、大官が閃光を放つ妖怪によって殺された事件を追うことになった。死んだ大官の持っていた鳥かごを事件の鍵とにらみ、同じものがこの世に八つ存在することを知った二人は、鳥かごを持つ大官を新たに探しだした。だがその大官もまた、二人の目の前で一本脚の妖怪に殺されてしまう!次々に現われる妖怪たちと八つの鳥かごとの関係は果たして…!?少年と賢者の冒険譚三部作完結篇。

著者等紹介

ヒューガート,バリー[ヒューガート,バリー][Hughart,Barry]
1934年アメリカ、イリノイ州生まれ。1956年にコロンビア大学を卒業後、空軍に入隊。日本をはじめとするアジア地域に配属され、中国への興味を深める。1965年に除隊後、執筆活動を開始。映画の台本を書くかたわら、何年もかけて仕上げた第一長篇『鳥姫伝』(ハヤカワ文庫FT)は、1984年に出版されるや、世界幻想文学大賞を受賞した。アリゾナ州在住

和爾桃子[ワニモモコ]
慶応義塾大学文学部中退、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Masa

7
読了。三作目まで読んで本当に良かった。まずこんな素晴らしい三部作に出会えたことに感謝したい(本当は五部作だった?)。三作目はいままで以上に悲しい物語だった。どう着地するのかと思っていたけれど、まさかこんな着地とは(物語に沿うのであれば、着水か)。結末の解釈は非常に悩みます。悩んでもわからない。でも美しかったなぁ。会社じゃなかったら泣いていたかも。まだまだ李高と十牛の物語を読みたいです。あの二人が離れることはもう決してないだろうから、いつかはきっと読めるんだろうな、と。2017/12/01

斑入り山吹

5
ああこれで終わってしまう、と嘆かわしい。十牛って想い人とは想うだけって感じで、かわいそうでよろしい。ヒューガート氏のノリにも慣れて、やっと今回あたりが外れなかった。それにしても、こんな世界が描けるのがすごい。田中芳樹氏の解説がよかった。聊斎志異くらいはちらりと読んだことがあったけどね、山海経は白川静氏の漢字の本にも載ってなかったっけ?とにかく、こういうオリジナリティあふれた話は早々お目にかかれないので、そういう意味でお薦めだ。2010/12/07

まうやお

4
相変わらず李老師の思考過程が掴みきれないまま、いつの間にやら最後の場面へ。元ネタを押さえてから再チャレンジしたいと思います。2016/03/15

mikipon

1
英語の中国ファンタジーを漢字に翻訳した凄さに畏敬の念を抱きつつ、漢字一杯の所は、つい読み飛ばしてしまってごめんなさい。でも、お話の面白さには影響がなかった、というか私に中国古典の素養があれば、もっと面白かったのかも・・・とちょっと愕然とする。完結編の3巻は、わりと何度も北京が登場し、国中(あるいは異界まで)縦横無尽に駆けるというスピード感は無かったように思うが、鍵になる籠のアイデアは面白かった。3巻通じて私の一番好きな老師の台詞「旅には牛が欠かせんな」(細かいところが違うかもしれないけど)2013/06/25

sin

1
3部作の最後、アメリカ人の書く中国伝奇物なんてと思いつつ1巻目からすぐに違和感はなくなって面白く読めた。でも1巻目に比べるとパワーダウンして感じられるのは自分だけだろうか?2012/05/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18504
  • ご注意事項