内容説明
さらわれたマリアンを追って、無法者の天下であるシャーウッドの森にやってきたロバート。無事にマリアンを救い出し、無法者に仲間として認められた彼は、囚われのリチャード王の身代金を手に入れるため、みずから無法者を率いて義賊として貴族たちを襲撃しはじめた。いっぽう代官のトレイシーは、いっこうに自分になびこうとしないマリアンを誘拐して幽閉するが…。伝説の英雄ロビン・フッドの物語、完結篇(全3巻)。
感想・レビュー
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鐵太郎
2
行動するたびにトラブルに巻き込まれ、それでもお話の中でいいところを上手く奪っていくマリアンの挿話は、小説の流れというか、主人公の特権でしょうか。(笑) それは別にしても、中世の時代の汚さ、不潔、生活レベル、民衆の貧しさ、教育の低さ、貴族たちの道徳観の欠如など、現代の研究による時代の解釈がリアルに、ヴィヴィッドに描かれています。主人公たちを際だたせる彩りかもしれませんけどね。面白いね、これ。2009/01/27
suzuki-takefumi
2
ロビンフッド一味の結成が巻半ば。ロビンフッド物語の前日単、と最後に言われても。代官、ギイ、エリノアといった登場時には生彩のあった人物が、どんどんと標準的な悪役に成り下がっていったような気がする。2013/10/29
幻
1
読んでいるとリチャード王が「こんな王様で大丈夫か?」と感じさせるのは、著者が意図していたところっぽい。終盤はご都合主義的な収まり方をした感もあるけど、面白かったのでヨシ!2021/05/03
金木犀
0
FT196 1994.7初版 シャーウッドの森の物語3 表紙/森川久美