内容説明
「地底世界こそ神話にあるユートピアだ―アトランティス大陸、シャンバラ、ペルシダー!そしてかの地に住まうは魚人間である」この珍説に我が意を得たりと共感したのが発明狂のジャイルズ少年。なにしろ自分の体に鰓と水かきがあってはそれも無理もない。驚くべきは、ガラクタ集めて地底探検車を作ってしまったこと。これに目をつけたのが名声ばかり追求するうさんくさい探検家ピニオン。にわかに騒がしくなったジャイルズ少年の身辺だったが、あげくは殺人事件まで生じる一大事に…。ディック記念賞受賞作家が描くマッド・ファンタジイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
The-Q
2
ディック配下の三人衆の一人。この人の文章はどうもあっちこっち飛びすぎてしっくりこないとホムンクルスのときも思ったなと読み始めてから思い出す。誰の物語なのかいまいちはっきりしないのはちょっときつい。主人公格のひとりであるウィリアムは被害妄想らしきものにかかってて、隣のババアは俺を見張っているとか庭師は敵の手先だと精神病院にぶち込まれるのも納得のことをしているのでフロスティコスが悪役といわれても、妄想では…という感じが抜けない。もっともこの妄想はあたっているらしく、このへんはディックっぽい。2013/02/08
berinangi
0
「頭が変な人の妄想が、もし現実だったら」という仮定のもと書かれた話…なんだろうか?正直よく解らない作品。
金木犀
0
FT131 198910初版