ハヤカワ文庫<br> アヴァロンの霧〈2〉宗主の妃

ハヤカワ文庫
アヴァロンの霧〈2〉宗主の妃

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  • サイズ 文庫判/ページ数 418p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150201142
  • NDC分類 933

内容説明

湖の貴婦人と魔術師マーリンの奸許により、ドルイド教の聖なる儀式の名において近親相姦を犯してしまったモーゲンとアーサー。あまつさえ、モーゲンはアーサーの子を身籠る始末。今やブリテンの宗主となったアーサーは、これを知って恐れ恥じ入り、モーゲンを遠ざけたあげく美姫グウェンフウィファルを娶った。が、皮肉なことに彼女は、アーサーの側近ランスロットにかなわぬ想いを寄せていた。アーサー王宮廷内の愛と嫉妬と陰謀に彩られた三角関係をよそに、外ではブリテンの命運をかけたサクソン人との決戦の時が着々と迫りつつあった…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りー

20
第二巻。出ました!絶世の美女グウェンフィファル。この作者さんの巧さは、モーガン=アヴァロン(多神教)=女権社会で育った自立した女性vsグウェン=キリスト教=父権かつ男尊女卑下で育った受け身の女性、という構図をつくったこと。読者はモーガンに感情移入をすればするほど、自分の感情や言動を信仰のせいにするグウェンに嫌悪感を持つ。さて、アーサー&ランス&グウェンの三角関係(本当はここにモルゴースも入って四角関係)も拗れるところまで拗れ、ついにアーサーが禁じ手に出たところで2巻終了。アヴァロンを裏切った報いやいかに。2023/11/21

小説大好き

3
グウェンフウィファルが史上最悪の悪女すぎてそれ以外の印象が霞むほどでした。当サイトでも彼女が嫌いと公言する方がいるようですが、その方の言うことは大袈裟でも何でもありません。傲慢、我儘、恩知らず全て揃ってます。とりわけキリスト教を無条件かつ全面的に「無条件かつ全面的に!」(そこに理論は無い)信ずるが故、それ以外はぜーんぶ悪魔で汚らわしく邪悪で野蛮な存在で、親切にされてもヒステリックな悪意と軽蔑で返す様は、本当にキリスト教狂信者の悪いとこの煮凝りだと思いました。ラストまできっちりクズで安心感すら覚えます。2021/06/18

たろさ

2
女性から描くアーサー王伝説で、主にモーガン視点とグウェンフウィファル視点。キリスト教対とドルイド教の対立。それにしてもグウェンフウィファルが、ものすごくしつこく嫌な女性に描かれている。キリスト教に固執するあまり、アーサーを窮地に陥れ、ランスロットの訴えも退けながら、最後はモーガンに縋る。ランスロット、本当にこの人、どこがいいの?三角関係なはずなのに、アーサーとランスロットのもはや愛とも言える結びつきから、とうとう、アーサー公認でランスロットとグウェンフウィファルが(3P?)2020/01/25

ちぇしゃ

1
女性から描くアーサー王伝説で、モーガン・ルフェイが主人公。 なのはわかるけど、アーサーの陰が薄いこと薄いこと。 女のバトル、宗教バトル、権力バトル、それぞれの思惑と主張がドンパチやりあう中で、ゆるやかに四角関係の泥沼がスタートする巻。 レビュー書くためにチラ読みしたけど、何年たっても腹立つなー、グウェンフウィファル。この不愉快さがこの小説のおもしろさだけどね。 とにかく女性は恐ろしい生き物です、うふふ

冬至楼均

0
キリスト教側の代表である聖パトリックの狭量さも大概ですが、対する湖の貴婦人の上から目線にも共感できませんねえ。何か中途半端に”見える”からそれに振り回されている感じですね。2012/02/03

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