感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kurumi
4
人間に見られた事で呪いをかけられ、人の姿として生きる事になった女の人魚と、聴覚障害を持つ少女の交流を描いた作品。少女は劣等感と嫉妬の狭間で、つい強く当たってしまう事もあるが、舌のない人魚に手話やジェスチャー、言葉を教え、2人は少しずつ心を通わせていく。境遇を受け入れようとした人魚の心が、海を求め消えていく最後がとても印象に残っている。彼女のその後は分からないが、海の掟を守りながら、人魚として生きてて欲しいと願う。2021/11/14
mayuri(Toli)
2
150ページほどの薄い本ですが、ヨーレンらしい抒情性のあふれる美しいファンタジーでした。ファンタジーというよりおとぎ話ですね。それにしても、やっぱり人魚っていいなあ。2012/02/16
夜遊の月
1
罰で人間にされた人魚の少女が陸で 耳の聞こえない少女と出会う。 話せない人魚と聞こえない少女が お互いを一生懸命分かりあおうとする所がいい。 障害のある人々が、障害のない人々に大切な何かをもたらしてくれるのを感じさせてくれた。2021/12/10
uryutalk
1
35年振りの再読。難聴の女の子と人に見られた罰で陸に上げられた人魚の物語で、中学生の頃はいたく感動した記憶はあっても中身はすっかり忘れてました。で、再読。確かに素敵なお話なんだけど、あの頃みたいには心に響かず。なんつーか汚れちまった悲しみとはこういうことなんだな。2019/08/01
ホレイシア
1
耳の不自由な、ちょい可愛げのない女の子が主人公のファンタジー。2008/01/01