感想・レビュー
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新地学@児童書病発動中
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イギリスの詩人・作家のウォルター・デ・ラ・メアが1910年に発表した児童文学の古典。3匹のサルが父を探しに旅に出る。息を飲むような美しい描写が散りばめられた本で、読んでいると、この世ならずの世界に引き込まれる。そこは、水の精や闇の女王が暮らし、動物たちが言葉を持っている世界だ。詩人でもあるデ・ラ・メアの特異な言葉の感覚が生かされており、例えば、ふくろうは「ニッカ・ナッカ」と、風変りな響きの言葉で呼ばれる。三匹が様々な困難を乗り越えた後に、父の国にたどり着いた場面では、胸が熱くなった。2018/01/15
金木犀
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1979.2初版