ハヤカワ文庫
銀河市民

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  • サイズ 文庫判/ページ数 473p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150115173
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

太陽系を遠く離れた惑星サーゴンでは、およそ時代おくれな奴隷市場が開かれていた。薄汚れ、やせこけた、生傷だらけの少年ソービーを買いとったのは、老乞食バスリムだった。だが、ただの乞食とは思えぬ人格と知性を持ち、ときおり奇怪な行動を見せるバスリムとは何者?銀河文明のかげでめぐらされる陰謀と自分の出自を探るべく、ソービーは人類発祥の星である地球へと向かうが…広大な銀河を舞台に描く傑作冒険SF。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

作楽

14
読みやすかった。面白い!本当の自由とは何か?奴隷として売られた少年の半生を通して、語りかけてくるよう。自由商人の一族に対する人類学者のセリフが秀逸だと思う。テラの人たちの銀河に散らばる人々たちにたいする無関心? も、日常に追われている自分をつい顧みてしまうかも。世界情勢ですら、ちゃんと把握してないものね・・・、反省・・・。2016/02/05

更紗姫

11
乞食を生業とする奴隷少年、自由商人、艦隊勤務の宇宙兵員、地球有数の〈銀河企業〉御曹司・・・。ソービーの身分が変わるにつれ、属する社会の特徴や構成が紹介される。特に、メーダー博士が、交易船の一族を文化人類学の視点から説明するくだりが秀逸、面白い。「個人」の「自由」に拘るあたりは、大変アメリカ的。ソービーは断言する、「父ちゃんと一緒に乞食をしていた頃が一番幸せだった」 三つ子の魂 百まで、実は偉大な英雄だった父ちゃんの後継者として活躍する姿を、見たかったな。もうちょっと先まで書いてくれればよかったのに。2014/02/05

roughfractus02

8
アメリカの奴隷解放史を宇宙の奴隷市場を舞台とし、英雄物語として描くと、自由がテーマとなり描写もリアリズムになるようだ。奴隷に売られる主人公が自由を獲得する戦いを経て得るのは、市民であるために自由への責任を持つという考えである。主人公を買う乞食の老人は奴隷市場を調査しており、その情報を連邦に渡すため主人公自身を催眠状態にして情報を埋め込む。主人公が引き渡される船長ら先行者から自由の精神を学ぶ主人公設定は英雄物語的である。が、個人の自由が野放図にならぬよう税制の理解や契約手続きを描写する場面はリアルで詳細だ。2023/11/15

レインマン

8
ハインラインの冒険SF「銀河市民」。何も知らない少年が責任のある青年となっていく過程を、奴隷⇒自由商人⇒軍人⇒ビジネスマンという多様な環境で描いている。  ひとつひとつの環境で描かれる常識や規律がほかの価値観から見たらいかに変であり、当人たちはそれに気づいていないというのが面白い。  ハインラインはまだ読んでないものが多くあるのでこれからもゆっくり楽しめそう。2018/12/14

記憶喪失した男

8
少年が出世していく話。2016/07/19

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