ハヤカワ文庫
宇宙戦争

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  • サイズ 文庫判/ページ数 303p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150115135
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

天空に赤く輝く神秘の星、火星。その表面で、ある夜、無数の爆発が観測された。それから6年後、イギリス各地に、夜空を切り裂いて緑色に輝く流星群が降りそそいだ。当初、隕石と思われた謎の物体のなかから、やがて驚くべき姿の生物と巨大なマシーンが出現!人々を焼きつくし、次々に村や街を破壊してゆく。その圧倒的な力の前に、人類はなすすべもなかった…SF史上に燦然と輝く不朽の名作、待望の新訳決定版登場。

著者等紹介

斉藤伯好[サイトウハクコウ]
1935年生、明治大学政治経済学部卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

60
【ガーディアン必読1000】再読、映画もリメイクされていて、今回読んでみると映像が鮮明に浮かびます。初読みの時に、あれこれと想像を膨らませ、その結果夜空や月明かり様々なものに怖さを感じた少年時が、懐かしくなりました。分からないから想像する、あれこれと考えるから夢を持つ、知らない事が楽しかった。それにしても、この作品は後の数多くの作品に多大な影響を与えています。「インデペンデンス・デイ」や人気コミック「テラフォーマーズ」等に、繋がったのですから。読了して、地球は人類だけのものではないと、再認識する次第です。2015/09/26

GaGa

54
新訳での再読。これは今読んでも十分面白いですな。それと、現代的な訳にかわったことで、よりテンポが出てきたような気がします。この新訳版はお薦めですね。2012/10/11

なる

46
映画にもなったSFの名作。スター・ウォーズみたいな意味あいのタイトルだけれどこっちが元祖。火星人が地球にやってきた、という冒頭から既にわくわくする要素が詰まっている。異星人とのファースト・コンタクトは果たしてうまく行くのか? もちろんタイトル通りそこから戦争へと傾れ込むわけだけれど、民衆のパニックの様子とかとてもリアル。二章では火星人の生態を事細かに説明していて、めちゃくちゃ筆が乗っているのが伝わってくる。圧倒的な力を持つ火星人に地球人はどう立ち向かうのか、その結末も意外な落とし所で味わい深い。2022/09/11

geshi

36
古典SFの傑作と呼ばれるだけの事はある、異星人侵略モノの金字塔。火星人という存在や理論づけは古くなっていても、そこで描かれる人間は普遍性をもっているから今でも読み継がれる。飛来物に集まる野次馬、突然の攻撃によるパニック、情報伝達の差によるギャップ、逃げ惑う人間同士による殺人、どの時代にも存在する人間の弱さ・脆さをドキュメンタリックに描いている。火星人の破壊兵器が大砲でギリギリ倒せるぐらいの強さだったり、肩すかし的な決着だったり、リアリティーのバランスのとり方が思考実験っぽい。2016/11/18

イプシロン

32
ウエルズ作品はSFをジャンルとした哲学小説だが、そう読まれなくなっているのが残念だ。冒頭の「火星人来る!」を「敵軍来る!」に変えればそのまま現代に通用するだろう。戦火に追われて逃げ惑う難民。その非人間性を描く部分は今のシリア問題そのものだ。ジャーナリストが難民を蹴ったりとか……。作中、難民600万人と書かれる、シリアの場合1000万人を超えている。毒ガス、大量破壊兵器がどうので戦争をしかけた事実もある。すでに古典になったありふれた物語と読むか、人類への警鐘と読むかで作品への評価が大きくかわることだろう。2015/12/15

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