ハヤカワ文庫
タフの方舟〈1〉禍つ星

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  • サイズ 文庫判/ページ数 479p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150115111
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

付近の惑星に周期的に災厄を撒き散らす謎の星、“禍つ星”。そこに赴けば、誰もが巨万の富と絶対的な力を手にできるという。その秘密を追う学者に雇われた宇宙商人ハヴィランド・タフは、サイバー技術者、用心棒ら、いずれ劣らぬ曲者の五人と現地へ向かう。だが、彼らを待ちうけていたのは、超巨大宇宙船“方舟”号からの思いもよらぬ攻撃だった!表題作ほか、宇宙一あこぎな商人タフの冒険を描く連作集、待望の第一弾。

著者等紹介

マーティン,ジョージ・R.R.[マーティン,ジョージR.R.][Martin,George R.R.]
1948年、アメリカ、ニュージャージー州生まれ。幼少年期からSF、ファンタジイ、ホラーなどのジャンル小説とコミックスを愛読し、71年、SF短篇「ヒーロー」でデビューを果たす。70年代は、いずれもヒューゴー賞を受賞した「ライアへの賛歌」(74年)、「サンドキングズ」(79年)などのSF短篇作家として活躍。80年代から90年代半ばにかけては、ホラーやモザイク・ノベル『ワイルド・カード』、テレビドラマの脚本などを中心に執筆する。96年、『氷と炎の歌』第一部『七王国の玉座』を発表。現代最高のエピック・ファンタジイとされるこのシリーズは、第三部まで発表され、全作がローカス賞を受賞している

酒井昭伸[サカイアキノブ]
1956年生、1980年早稲田大学政治経済学部卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

65
粗筋の「宇宙一あこぎな商人」というのは間違いだと思います。色白のスキンヘッド巨漢で繊細な指を持ち、冷静沈着に物事を考える、慇懃無礼な宇宙商人のタフ。料金はキッチリ、頂く分、契約はキッチリ、守ります。これを見ると彼は商人の鑑でしかあり得ません。寧ろ、契約者達の方がロクデナシばかりなので余計に彼の紳士さが際立っています。そして何より、猫を溺愛するお茶目な人柄!!猫好きな人はきっとタフが気にいると思います。実際、猫を毛嫌いするヒステリーなデブ女の末路には胸がすきました(黒笑)2014/11/23

眠る山猫屋

59
さすがジョージRRマーティン、面白さが伝わってくる!宇宙商人ハヴィランド・タフは見かけこそ悪漢(表紙の人ね)だが、猫ちゃんたちを偏愛し、商い上のルールは厳守する慇懃無礼な男。決してビカレスクな物語ではない。そんなタフが最強の戦艦〝方舟〟を手に入れる一話から物語は始まる。この規格外の巨大宇宙船、千年前の星間戦争で活躍した生態・生物戦に特化した恐ろしい兵器。数千数万の生物を培養・遺伝子操作し、敵の星を破滅に導くという…。でも要は使い方。悪魔の兵器を、タフは適正価格で天使のようにも使うのだ。2020/04/13

アイゼナハ@灯れ松明の火

30
ムッフッフ、これ面白い!! ひょんな事から(第1話参照)失われた地球帝国の遺産、生物戦用の巨大宇宙船〈胚種船〉を手に入れ、宇宙商人から環境エンジニアに華麗に転身した猫好きのタフの活躍を描く連作短編集。謹厳実直は仮の姿、実は慇懃無礼で抜け目ないタフのキャラクターが好きだなぁ。神の御業と見紛う遺伝子操作の技術を用いて、彼が星々にもたらすものは救済か、はたまた破滅か。3話それぞれ面白いですが、シニカルなどんでん返しが楽しい『守護者』が一番好みかな。第2巻に続いてるとのことなので、このままGo!!2011/08/11

fukumasagami

23
「古いことわざにいうだろ。オールドアースのことわざだよ。いわく、<権力は腐敗する>。で、それはこうつづくんだ。<絶対的な権力は絶対的に腐敗する>」 ハヴィランド・タフは無言だった。ハヴォックがそのひざに飛び乗り、身をまるめた。タフが大きな白い手でその背中をなではじめる。 「<方舟>号が手にはいるかもしれないという甘い夢だけで、すでにわたしの惑星は腐敗しはじめている。これでほんとに手にいれてごらん、どんなことになると思う?あたしゃけっして知りたかないね」2016/10/30

どんまいシリル

17
四国旅行のお供に、図書館で借りた。出だしは怖い話(ジュラシックパークみたい)で、映画だったら絶叫し、悪夢を見たに違いない。主人公がどうにも捉え難く、猫をかわいがるから悪者ではなさそうだが、人に優しいとは言えない。ただ、方舟の管理者には最適かもしれない。聖書の「魚とパン」は、奇跡の実現と分け合うことの尊さを示唆するらしいが、こちらはそれとは程遠いところが面白い。独特のいいまわしも、是非使ってみたい。「さようで。」2017/04/16

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