内容説明
北太平洋に発生した史上最大のハリケーンは、ハワイ諸島に深刻な打撃を与えたのち、次々に新たな嵐を生み出しながら、北半球全域で猛威をふるっていた。嵐の発生に最適な気候自体を変えないことには、人類の居住域は破壊しつくされてしまう!この危機に際し一人の宇宙飛行士に託された大胆きわまりない作戦とは…?情報ネットワーク網と地球環境問題を背景に、未曾有の災厄に立ち向かう人類を描く近未来サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
46
単なるパニック小説ではなく、XV(個人の感覚・感情を伝達するバーチャルテクノロジー)という要素を加えたことで、よりSF的な面白さが出ていると思う。ただ、本筋よりもルーイ・タイナン宇宙飛行士が、太陽系の惑星や衛星をテラフォーミングする方法を綴っているところが個人的に思い切りつぼにはまった。その気になれば、金星、火星、月、ガニメデ、カリスト、イオ、エウロパ、タイタン、トリトンと九つの居住可能な世界が作れる。何十もの大陸と海。夢があるねえ(^^)2012/03/05
レイス
2
ロケっとペンシル航法とか、宇宙ネタの方が面白かった。主役は誰だったのか、登場人物のあっさりした終わり方がこれでいいのか。真の主役の大暴風だけど、マッハを超える風速って想像できない。悔しい。衝撃波の渦?貿易センターがまだある時代に書かれたようだけど、sfはまだ威力を保ってますね。しかし、台風を消す方法はあれでいいのだろうか。人々を導くのはあれで大丈夫だろうか。2018/03/10
FaianchCha
1
単なる近未来パニック物かと思ったら骨太のSFでした、良作です。2011/06/20
佐藤司
0
結局これはディザスター小説ではなく、ルーイ・タイナンとXV社会のハナシなんだよね。軌道通信といい、バーンズはこういう構造の小説が好きなのかな?この構造が好きになれるかが分かれ目のような気がする。私は、上巻はちょっと退屈だったけど下巻は一気に読めました。2012/10/04