ハヤカワ文庫<br> 遙かなる地球の歌

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ハヤカワ文庫
遙かなる地球の歌

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  • サイズ 文庫判/ページ数 379p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150111359
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

太陽系の壊滅を察知した人類は、自らの子孫を残すべく、遺伝情報を搭載した自動播種船をつぎつぎと近隣の星々に送り出した。そのひとつ、青い海に囲まれた楽園サラッサでは、何世代かのうちに新たな人類が自由で理想的な社会を築きあげていた。だがその長い平和をうち破るかのように、サラッサの空に謎の宇宙船が…。地球の滅亡から数百年を経た遠未来を舞台に、新たな道を歩みだした人類の姿を壮大に描く傑作長篇。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

12
クラーク作品の中でも特に美しい。リアリズムが特徴的な近未来ハードSFの枠の中に、幼年期や都市と星みたいな超越SFの残響も響いているクラークSFの集成のような一冊だ。人類への希望と郷愁、神や宗教への醒めていてかつどこか敬虔な感覚、異星に定着した人類と再び旅立つ人類の切ない対比に、新たな知性の萌芽とクラークファンなら熱中間違いなしの内容だ2011/12/24

仲本テンカ

8
荘厳的な美しいSFでした。大きな起伏も無く、ただ新たなる旅立ちへの準備が着々と進んで行く。少しの事件と、切ない事故と、時を越えた恋を絡めながら…。当然ながら、エイリアンも襲って来ないし、爆発や戦闘シーンもありません。それなのに不思議と惹きつけられる内容でした。ウミサソリ、いつか『知能』を振り回し始めるのでしょうか。気になります。2013/01/31

roughfractus02

7
太陽からのニュートリノ観測が理論値より少ないと太陽内部に異変が起きている、と予測する当時の「太陽ニュートリノ欠損問題」をモチーフに、作者は、太陽の爆発に地球が巻き込まれる1000年後を予測する近未来の人類移住計画が、膨大な時間をかけて、先に遺伝子のみで50光年離れたサラッサという星に移住した者たちと、科学技術が発展し、太陽爆発の手前で脱出した者たちとを遭遇させる様を描く。光速を超えないという基準を設けた世界で移住を進める計画は、漸進的な世代的差異を超えて、同じ人類同士のファーストコンタクトを引き起こす。2023/09/21

プラス3

7
タイトルのカッコ良さに惹かれて買ったまま積んでた本書。静かに迫ってくるというか、荘厳な感じのするSF。でも地味というか静かすぎるというか(失礼)、なんかそんな感じがしたのも否めず。でもその文章のインパクトはなかなかのモノだったよ。2013/09/17

W.T.R.

6
地球の最期を見送った恒星船マゼラン号が、事故による補給のために訪れた惑星で出会った文明が、かつて地球から送られた人類だったなんて、のっけからドラマティック!その後の展開は割と淡々としているものの、マゼラン号の人々が、かつての地球を思わせる楽園や人々のあたたかい心にふれ、しだいにサラッサに惹かれながらもそれぞれの道を選択してゆくあたりは、静かに切なく美しい。こういうジレンマ、けっこう好き。2014/11/30

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