ハヤカワ文庫
死者の代弁者〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 333p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784150108847
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

宇宙に進出しはじめた人類が初めて遭遇した地球人以外の知的生命体、それが昆虫型異星人のバガーだった。だがコミュニケーション不足のため戦争となり、最終的には双方の種族に不幸な事態を招いてしまった。その事件から3千年、銀河各地に植民して領土を広げていった人類はついに第二の知的生命体に遭遇した。あらたに発見した惑星ルジタニアに入植しようとしたところ、森に住んでいる動物ピギーが高度の知性と能力を持っているとわかったのだ。今度こそバガーのときのような過ちは繰り返すまい…。人類はピギーと慎重に交渉しはじめたが。ヒューゴー賞、ネビュラ賞受賞。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐々陽太朗(K.Tsubota)

77
『エンダーのゲーム』を読んですぐ本書を読み始めて正解だった。なぜエンダーが「死者の代弁者」たるのか。なぜ敵対ではなく共存なのか。そうしたことが分からなかったに違いない。物語の背景が分からず、独特の言葉にも悩まされ上巻を読み切ることすら難しかっただろう。何とか上巻を伏線を理解しながら読み終えたあたりからぐんぐん面白さを増してきた。 https://jhon-wells.hatenablog.com/entry/2021/01/27/0000002021/01/23

ゲンショウ

50
エンダーのゲームに引き続き拝読。三千年…人には、永劫。特殊相対性理論が解くところの、止まっている者の時間で在っても、余に永い贖罪。兄は、汚濁の権力社会で浄められ、姉は、庇護者の役目を終え女性としての生を選んだ。そして彼は、かつての自分と同じ罪に苦しむ少女を見出す…。新天地は、多くの人にとって一切皆苦。拠り所としての信仰が必要なのでしょうね。ジェインと子供たちがとても気になります。さて、下巻へ。2014/02/01

Dai(ダイ)

22
とにかく読みにくい。特に前半のピポだのリボだのがピギーに殺される下り(とても重要というか物語の核)が、誰の話しかこんがらがって分かりにくい。せめて呼称は統一しろよって感じ。新訳ではその辺りはどうなんだろ?後半でエンダーが(エンダーのゲームから3000年後の世界にも関わらず36歳)惑星に降り立った辺りから俄然面白くなってきた。特にコンピューターのジェイン(耳に移植された宝石状の物を通して見聞きできる万能コンピューター)の存在はそそられる。現代のBluetoothイヤホンマイク(いつも耳に付けている)みたい。2015/06/19

眠る山猫屋

15
再読。前作から三千年後の広域宇宙にエンダーはいた。なんだか久々のエスエフ感。新たな種族とのファーストコンタクトが失敗しそうな現状下、エンダーは亡くなった人物の代理人として、死者を代弁する。そしてハガーの女王卵に催促されながら・・・。いや、三千年も抱えてたのかよっ!!って突っ込めないのが、ウラシマ効果なんだけど。エンダーが人間的にも成長していて一安心。それにしても、愛情に頑固なキャラクターばっかりだ。面白みでもあるんだけれども。2015/11/07

鐵太郎

14
この物語は、バガー戦争から3000年以上が経過し、銀河を光速で旅するエンダーと彼の姉ヴァレンタインが、旅立ってから肉体的に20年の月日が経ったときから始まります。  時代が変わり、パラダイムが変わり、エンダーの名は唾棄すべき悪魔として記憶されるようになり、アンドルー・ウィッギンという若き青年が始めた「死者の代弁者」という仕事は、一種の宗教的な導師となり、死んだ者の墓の前で死者の生涯をたどってその人生を浮かび上がらせる語り手になっています。2010/02/11

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