内容説明
〈拷問者組合〉を追放され、流刑地スラックスからも逃走したセヴェリアンは、今また黄昏に沈む惑星ウールスの荒野を旅していた。やがてセヴェリアンは、兵士の死体に行きあたった。途方もない霊力と叡知を秘めた宝石〈調停者の鉤爪〉をもちいて兵士をよみがえらせたものの、セヴェリアン自身が病に倒れてしまう。熱にうかされた夢のなかで、彼は自分を待ちうける不思議な運命の片鱗を目にした。だが、すべての謎を解く鍵は、セヴェリアン自身に隠されていたのだ!全SF界の絶讃を浴びた「新しい太陽の書」が、宇宙的規模の壮大なクライマックスを迎える堂々の最終巻。ジョン・W・キャンベル記念賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しまっち。
6
結局わからないまま終わってしまったみたい。あくまでもセヴェリアン視点で進んでいき、どうにもいろいろ取り残され感があるのだが、それでもあんまり不満というわけでもない。はじめに感じた「かっこいい」という印象がそのまま残るのはその語り口によるものか。禅問答のようなセヴェリアンの達観した精神論にはうなるばかり。完結編を読んだらもう少し全体的に理解できるのかな。まあ1巻の時点で、一回読んだだけじゃわからん話であることは承知、また読み返すだろう。2016/03/06
Keusuke Sakai
2
ジーン・ウルフの「新しい太陽の書」全4巻読了しましたが・・・。巻が進む程に面白くはなったものの、時間軸が分からなくなったり、最後には主人公がどの人格だったか分からなくなったりと、伏線も多過ぎて、このシリーズを解読していったら、研究書が1冊書けるのではないかと思えます。そもそも主人公が拷問者組合員であるあたりなど、正直いって我々の価値観ではそりゃないだろうという展開もありますが、そんなあたりも古代神話っぽく強引かつ深読み必死で、多少の忍耐があれば楽しめます。2015/12/03
月ノ瀬帆
0
なるほどこういうことか(^_^;) 3巻まではイケメン自慢なのかと思っていたが、全くそういうことではなかった。セヴェリアン憐れ。これは立ち直れないわ~。とにかくいろいろとすごい話でした。2013/04/29