ハヤカワ文庫<br> 夢の幻の書

ハヤカワ文庫
夢の幻の書

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  • サイズ 文庫判/ページ数 379p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150106690
  • NDC分類 933

内容説明

ガーセン生涯の怨敵、5人の〈魔王子〉もいまやハワード・アラン・トリーソング1人を残すのみとなった。いまこそガーセンは、この神話と醜聞に彩られた悪の風雲児の息の根を止め、復讐の本懐を遂げねばならない。偶然見かけた一枚の写真に、トリーソングと覚しき人物と、宇宙を震撼させる彼の計略を感じとったガーセンは、すぐさま行動に移った!奸智にたけたトリーソングを罠にかけるべく、ガーセンは配下のコズモポリス社を隠れ蓑に、一世一代の大芝居を打ったのだが…SF界きっての名匠が17年の歳月をかけ綴りあげた、彫心鏤骨の華麗なる復讐劇全5巻、堂々完結!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ニミッツクラス

24
86年(昭和61年)の480円の青背初版。ヴァンスの魔王子ポリロジー(全5巻)の最終巻。米本国では完結に17年かかったが、本邦では9ヶ月で怒涛の刊行となった。4~5巻目で終盤をうまく盛り上げて締めた。本書のラストはこのシリーズでは新機軸。復讐の世界は主人公一人が回しているわけではないのだ。ヴァンスの著作はF系とサスペンスSFの狭間にあるので、構成の巧拙を含めて読む順番に気を付けないと積読になるかも知れない。トレジャリー3巻は初期作品とは言え、勢いはあるよね。では、冒険の惑星へ行きますか。★★★★☆☆2021/01/12

Abercrombie

5
<魔王子>再読週間もいよいよ大詰め。最後の仇ハワード・アラン・トリーソングが写っているとされる集合写真を手に入れた主人公の、奇抜な炙りだし作戦から始まる抱腹絶倒の最終巻。記憶に残る名シーン満載のこの巻がほんと好きだなあ。でも、復讐を果たした途端、その存在意義を失ってしまう主人公があまりにも切ない。探偵マグナス・ルドルフが主人公の晩年の姿だと解説者は言うけど、ストイックなカース・ガーセンがギャンブル好きの偏屈爺いになるなんてありえない。※引用パート「生き神の弟子」はめでたくハッピーエンドを迎えた~。2019/01/06

inugamix

4
ガーセンのコスプレが楽しい巻。最後の魔王子の正体に迫るド派手な手段、しっちゃかめっちゃかな同窓会、意外な人物らのガーセン顔負けの冷徹な罠など、繰り出される作戦がどれもこれもトリッキーでわくわく。静かなラストから彼の余生を空想する。2013/07/07

もりま

1
魔王子シリーズ最終巻。今回は、ガーセンの役者ぶりがまたとなく発揮されています。読み終わった後に、なんだか、キューティーハニーみたいだな、と思いました。あるときは~、あるときは~、しかしてその実態は!?というような。怪人二十面もこんなイメージ。2008/12/17

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