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NHKブックス
人類がたどってきた道―“文化の多様化”の起源を探る

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  • サイズ B6判/ページ数 332p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140910283
  • NDC分類 389
  • Cコード C1345

内容説明

人間の創造性の根源を解き明かす。文明を築き、ロボットや宇宙旅行までも可能にする私たちの創造性。この能力ゆえに私たちの文化は発展し、多様化した。世界各地で進められている遺跡調査から、今、私たちの創造性の起源が見えてきつつある。私たちの種、ホモ・サピエンスのアフリカにおける進化、そして5万年前に始まった祖先たちの世界拡散という人類最大のドラマを、最新の研究成果に基づいて鮮やかに描出、私たちの由来と、多様な地域文化の成立を解き明かす気鋭の労作。

目次

第1章 ホモ・サピエンス以前
第2章 ホモ・サピエンスの故郷はどこか
第3章 ブロンボス洞窟の衝撃―アフリカで何が起こったのか
第4章 大拡散の時代
第5章 クロマニョン人の文化の爆発―西ユーラシア
第6章 人類拡散史のミッシング・リンク―東ユーラシア
第7章 海を越えたホモ・サピエンス―ニア・オセアニア
第8章 未踏の北の大地へ―北ユーラシア
第9章 一万年前のフロンティア―アメリカ
第10章 予期しなかった大躍進―農耕と文明の起源
第11章 もう一つの拡散の舞台―リモート・オセアニア

著者等紹介

海部陽介[カイフヨウスケ]
1969年東京都生まれ。東京大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。理学博士。国立科学博物館人類研究部研究官。専攻は生物人類学、古人類学、主にジャワ原人の研究に従事。日本人類学会からAnthropological Science論文奨励賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

60
読みたい本に登録したが、この手の本を見逃すはずがないと、調べてみたら案の定だった。刊行間もなく読んでる。再読したいな。 http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2005/05/post_de20.html 2005/05/13

翔亀

38
近年新発見が続いている人類学の研究成果を解り易く紹介しながら、説得力をもって教科書的な人類史の常識(あるいは誤解)を覆してくれる。一言で言うと、あなたが5万年前の旧石器時代に生まれたらどうなるか。その社会において天才的な存在になるだろうか。いやならない。「楽しくも平凡な一生を送ることになる」だけだ。逆も真だ。5万年前の人類が今生まれても同じ。言われてみれば当たり前かもしれないが、同じひとつの種であるホモ・サピエンスなのだから、潜在能力は同じなのだ。だが猿やネアンデルタール人(旧人←ホモ・サピエンス↓2020/04/12

Ayumi Katayama

24
目を閉じる。雨音が聞こえる。日は沈み山影が黒くそびえる。こんな夜、数万年前の私達の祖先達はどうしていたろう。洞窟の中で雨をしのぐ。火を操る。火の周りに人々が集まる。火は顔を明るく照らし頬を火照らせる。会話が弾む。木の実がたわわに実る場所を見つけた。石器が鈍ってきたがもう一度鋭くできないだろうか。新しい石器も作らなければ。この動物の骨はどうしよう。何かに使えるかな。吹いてみる。あ。なんだ。いい音だな。ピープーポー。誰かが手で拍子をとる。その隣では体を揺らし始める。人類初の音楽会。そして洞窟の奥では。2021/05/05

藤月はな(灯れ松明の火)

21
大学の人類文化基礎演習のテキスト。歴史ではホモ・サピエンスなどは単語と簡単な特徴でしか知らなかったのですが本書は先史時代に人類が世界中に拡散した理由や次第に環境に順応し、知識を応用させて発展していったかが考察されていて勉強になりました。オセアニアや北ユーラシアなどあまり、知らない地域での人類の独特の発展も興味深かったです。発表はテキストを読んでレジュメなど作るなど、春学期の自由ジャンル発表を主とした授業とは全く、違うのですが頑張ろうと思います。 2011/10/08

びっぐすとん

19
再読。五大陸全てに生息する動物、ホモ・サピエンス。原始人は幼稚だと考えがちだが、25000年前既に彼らは私達と同じだった。高い芸術性、適応力を持ち、身体的な変化ではなく、文化の力で酷寒の地でも絶海の島でも生き抜いてきた。絶えることない好奇心、諦めないチャレンジ精神、必要な道具、解決策を生み出す発想力。そしてそれらを次世代に伝える能力。私達は祖先から上書きし続けた知識でここまで来た。南北アメリカを縦断するのにわずか1000年。「この先が知りたい」人類の行き着いた最南端は不毛の土地、それでも彼らは果てを見た。2020/07/09

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