内容説明
海の男が切り開いた日米交流の原点ペリーに先立つこと8年、禁を破って浦賀に現れたアメリカのある捕鯨船があった。来航の目的は何か。豊富な資料を駆使してつづる日米交流の原点。
目次
第1章 捕鯨船長マーケーター・クーパー
第2章 日本訪問
第3章 マンハッタン号受け入れの背景
第4章 マンハッタン号の波紋
終章 クーパー船長の残したもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともがら
4
山本一力さんの「カズサビーチ」で紹介されていたので読んだ 偶然のきっかけから、まあ普通の方が、よくこれだけ調べ上げ著されたことに驚く しかし日本もよく記録をきちんと残したものだ また山本さんも、これに触発され書かれたようだが、作家の想像力とはたいしたものだ2017/10/09
志村真幸
2
ペリー来航の8年前に、日本人漂流民を連れて来航したアメリカ捕鯨船長・クーパーについてまとめたもの。 アメリカでの調査、日本側の資料との照合、歴史的な文脈への位置づけなど、非常にていねいな考察がなされており、おもしろかった。とくに幕末の外交方針の変遷について、アメリカ側の事情と対応させつつ示してくれており、勉強になった。 また、日本近海に出没した捕鯨船と、漁師たちがこっそり取引をしていたというような話も。 2019/03/31