日本語学習・教育の歴史―越境することばと人びと

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  • サイズ A5判/ページ数 306,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784130820196
  • NDC分類 810.7
  • Cコード C3081

出版社内容情報

日本国内から海外まで、近現代を中心に、日本語を学び・教えた人びとの交流と、教科書などの変遷を大胆に描き出す.写真100点.

日本国内から露,欧,北南米,アジア,南洋までを視野におさめ,近現代を中心にして,日本語をめぐる人びとの交流,そして教科書などの変遷を大胆に描き出す.日本語教育の基礎知識を学べるリーダブルな一冊.写真100点.

I 日本語の歩んできた道
第1章 異文化接触と「日本語」
 1 日本語使用領域の変遷
 2 古代日本の異文化・異言語の接触
 3 近代以前に外国に伝えられた日本語
 4 開国前後の日本語
 5 近代日本の「国語」としての日本語
 6 戦後日本の「国語」改革
 7 現代日本における「国語」「日本語」

II 日本における日本語学習・日本語教育
第2章 来日外国人による日本語学習――近代以前?19世紀末
 1 『日本書紀』『万葉集』などに現れる日本語学習者
 2 ヨーロッパ人宣教師による日本語学習――16世紀?17世紀半ば
 3 オランダ商館関係者の日本語学習――17世紀半ば?19世紀半ば
 4 開国後の来日外国人による日本語学習
第3章 近代日本の日本語教育――19世紀末から1930年代
 1 近代日本と「国語」教育
 2 欧米人宣教師に対する日本語教育
 3 外国人俘虜収容所における日本語教育
 4 朝鮮・中国からの留学生に対する日本語教育
 5 各国からの留学生の増加と国際学友会の設立
 6 国際文化振興会の日本語普及事業
 7 アメリカの語学将校に対する日本語教育と長沼直兄
 8 朝鮮半島出身者に対する「国語」教育
第4章 日本語教育激動の時代――1930年代?現代 
 1 国語教科書に描かれた日本語普及の変遷
 2 日本語教育現場への戦争の影響
 3 戦争中の日本語普及事業
 4 戦後早期の日本語教育事情
 5 戦中・戦後を日本語教師はどう生きたか
 6 講和条約発行後から1970年代までの日本語教育
 7 1980年代以降の日本語教育

III 露・欧・米などの日本語研究・日本語教育  
第5章 ロシア――18世紀?現代
 1 ピョートル大帝と日本語教育の幕開け
 2 漂流民による日本語教育
 3 ロシア人の日本語研究と日本人
 4 日本語教育に貢献したロシア人
第6章 ヨーロッパ――18世紀?現代
 1 ヨーロッパの日本語教育の夜明け
 2 オランダの日本語教育
 3 オーストラリア,ハンガリー,フィンランドの日本語教育
 4 フランス,イタリアの日本研究・日本語教育
 5 ドイツの日本研究・日本語教育
 6 ヨーロッパで教えた日本人教師たち
 7 戦後のヨーロッパにおける日本語教育
第7章 南北アメリカ・イギリス・オーストラリア――19世紀?現代
 1 日系人のための継承語教育――ハワイ,アメリカ本土,ブラジル,ペルー
 2 日本文学・日本文化の紹介者たち
 3 経済交流と国防をめぐって――オーストラリア
 4 対日戦に向けた語学兵の養成――アメリカ,イギリス,オーストラリア
 5 戦後の南北アメリカ,イギリス,オーストラリアの日本語教育

IV アジア・太平洋地域の日本語学習・日本語教育
第8章 中国・朝鮮――近代以前?現代
 1 古代の交流と日本語学習者の出現
 2 15?18世紀の中国・朝鮮における日本語史料
 3 19世紀以降の中国における日本語教育
 4 19世紀以降の朝鮮における日本語教育・「国語」教育
第9章 台湾・南洋諸島――近代以前?現代
 1 近代以前の台湾・南洋諸島
 2 台湾総督府による「国語」普及
 3 南洋群島における「国語」普及
 4 戦後の台湾・南洋諸島での日本語教育
第10章 タイ・ベトナム――近代以前?現代
 1 近代以前の「崑崙」とタイ
 2 近代日本とタイの教育交流
 3 1932年立憲革命後のタイと日本語
 4 「仏印」(ベトナム)における日本語教育
 5 戦後のタイ,ベトナムにおける日本語教育
第11章 シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ミャンマー――近代以前?現代
 1 欧米列強の植民地下の東南アジアと日本
 2 南方諸地域への日本による軍政方針
 3 南方派遣教員と南方向け教材
 4 戦争中の各地の日本語教育
 5 戦後の各地の日本語教育

おわりに
参考文献/図版一覧/事項索引/作品索引/人名索引

【著者紹介】
河路 由佳
河路由佳:東京外国語大学総合国際日本学研究院教授

内容説明

日本語を学び教えた人びとの交流。日本、露、欧州、北南米、アジア、太平洋地域―日本語の歴史的変容から各地での学習・教育の展開までを描く。日本語教育の基礎知識を学べる一冊。

目次

1 日本語の歩んできた道(異文化接触と「日本語」)
2 日本における日本語学習・日本語教育(来日外国人による日本語学習―近代以前~一九世紀末;近代日本の日本語教育―一九世紀末~一九三〇年代;日本語教育激動の時代―一九三〇年代~現代)
3 露・欧・米などの日本語研究・日本語教育(ロシア―一八世紀~現代;ヨーロッパ―一八世紀~現代;南北アメリカ、イギリス、オーストラリア―一九世紀~現代)
4 アジア・太平洋地域の日本語学習・日本語教育(中国、朝鮮―近代以前~現代;台湾、南洋諸島―近代以前~現代;タイ、ベトナム―近代以前~現代;シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ミャンマー―近代以前~現代)

著者等紹介

河路由佳[カワジユカ]
1959年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。慶應義塾大学大学院文学研究科(国文学専攻)修了。一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程単位取得退学。博士(学術・一橋大学)。(財)国際学友会日本語学校、中国・西安交通大学外語系日本語科、東京農工大学留学生センターを経て、東京外国語大学大学院国際日本学研究院教授。専門は日本語教育学、日本語教育史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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