出版社内容情報
熱力学を再構成し、簡潔で美しく普遍的な理論として提示する新しいタイプの入門書である。初学者から専門家にまで役立つ。
内容説明
歴史的な発展を追って理論を組み立てていく類書と異なり、美しく再構成した理論を提示。相加変数を基本的な変数にとることにより、温度を基本的な変数にして議論をする類書とは異なり、相転移があっても破綻しない堅固な論理構成。単純系だけでなく複合系にも適用できる一般的な原理を提示。さまざまな熱力学関数を結びつけているルジャンドル変換を、1章を割いて詳しく解説。既習者の多くが苦手とする一次相転移もきちんと解説。
目次
熱力学の紹介と下準備
「要請」を理解するための事項
熱力学の基本的要請
エントロピーの性質
示強変数
仕事と熱―簡単な例
準静的過程における一般の仕事と熱
2つの系の間の平衡
エントロピー増大則
熱と仕事の変換
ルジャンドル変換
他の表示への変換
大きな系・小さな系
熱力学的安定性
相転移
統計力学・場の量子論などとの関係
著者等紹介
清水明[シミズアキラ]
1956年生まれる。1979年東京大学理学部物理学科卒業。1984年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修了(理学博士)。キヤノン(株)中央研究所主任研究員、新技術事業団榊量子波プロジェクトグループリーダー、東京大学教養学部物理学教室助教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻教授。東京大学大学院理学系研究科物理学専攻教授を兼担(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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