出版社内容情報
初版刊行以来,入門書として高い評価を得てきた古典的名著の改訂版.改訂にあたっては,用語をはじめ内容面でも全体にわたって見直しをはかり,新たに2章を書き加わえた.初版での説明不足のところは詳しい説明を加わえるなど,分かりやすいテキストをめざした.
目次
熱平衡にある体系の古典統計力学
古典統計力学の応用
熱平衡にある体系の量子統計力学
理想フェルミ気体と理想ボース気体
キュミュラント展開
古典気体のクラスター展開
第2量子化法
量子統計力学における摂動論
グリーン関数
グリーン関数に対する摂動論
電子―フォノン系への応用
線型応答の理論
不純物散乱による電気抵抗
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
椎茸うま子
1
統計力学とあるが完全に量子統計力学の本。少なくとも第二量子化を自然に受け入れられるぐらいに慣れていないと通読は厳しいだろう。私はこの本ではじめてファインマンダイアグラムに触れたが、計算を追うのに必死で肝心の物理は身につかなかった。スマートにまとまりすぎているので、ある程度グリーン関数やファインマンダイアグラムの扱いに慣れている人には考えが整理されて良いのだと思うが、私にはキツかった。泥臭くいろいろ計算しまくって慣れるしかないんでしょうな。練習問題はその章で得た知識で自然に解ける問題が多かった。
さーど
1
グリーン関数とファインマンダイアグラムに関する記述が充実している。特に不純物がある場合の電気伝導を省略せず導いている貴重な日本語資料である。2018/07/09
こずえ
1
難しい。コンパクトにまとまってるので理解しきればグリーン関数とかこれくらいまで凝縮できるんかーとなるのだが、いろいろと端折ってる。わかる人にはいいかもだがわからない人は今村氏の物理とグリーン関数をあたるといいとおもう
home alone
1
凄い本でした。統計力学の今まで読んだ他の本とはレベル結構違った。内容も。グリーン関数とか、摂動とかファインマンダイアグラムとか。ハイレベルだったし初見だった。理解はそれなりに出来た2012/09/21