出版社内容情報
19世紀州立師範学校における教育の専門化と職域の「ジェンダー化」を、その葛藤を生きた群像から描く。今なお女性が多くを占め,専門性より「実践的」養成を求める声に晒されるアメリカの教師教育.19世紀州立師範学校における葛藤を生き,越え出ようと模索した女性教師たちを追うことによって,こんにち日本の教育改革でも繰り返し問われる教師教育の専門性,女性の労働の問題を照射する.
まえがき いまなぜ,アメリカの教師教育史か
序 章 教師教育という視座
第I部 州立師範学校前史
第一章 教師教育理論の導入と展開――男性指導者による教職の専門職化言説
第二章 女性教師像の成立――エマ・ウィラードの「共和国の母」としての教師像
第三章 女性のための専門職像を求めて――キャサリン・ビーチャーの専門職としての教師像
第四章 女性による教職専門職化批判――メアリー・ライアンの聖職者としての教師像
第II部 州立師範学校の実際
第五章 初期州立師範学校の実際――背負わされた宿命
第六章 校長補助教師と呼ばれた女性たち――イレクタ・ウォルトンの葛藤
第七章 女性教師の日常世界――日記と手紙から
第III部 州立師範学校の普及と変容
第八章 州立師範学校の普及と変容――教育需要の拡大と序列化競争
第九章 女性校長の出現とその意味――アニー・ジョンソンとエレン・ハイドの思想と実践
第十章 専門的養成をめぐるカリキュラム論争――ジュリア・キングの思想と実践
終 章 教職の女性化と専門職化の相克
あとがき
佐久間 亜紀[サクマ アキ]
佐久間 亜紀
佐久間亜紀:慶應義塾大学教職課程センター教授
目次
教師教育という視座
第1部 州立師範学校前史(教師教育理論の導入と展開―男性指導者による教職の専門職化言説;女性教師像の成立―エマ・ウィラードの「共和国の母」としての教師像;女性のための専門職像を求めて―キャサリン・ビーチャーの専門職としての教師像;女性による教職専門職化批判―メアリー・ライアンの聖職者としての教師像)
第2部 初期州立師範学校の実際(初期州立師範学校の実際―背負わされた宿命;校長補助教師と呼ばれた女性たち―イレクタ・ウォルトンの葛藤;女性教師の日常世界―日記と手紙から)
第3部 州立師範学校の普及と変容(州立師範学校の普及と変容―教育需要の拡大と序列化競争;女性校長の出現とその意味―アニー・ジョンソンとエレン・ハイドの思想と実践;専門的養成をめぐるカリキュラム論争―ジュリア・キングの思想と実践)
教職の女性化と専門職化の相克
著者等紹介
佐久間亜紀[サクマアキ]
1968年東京に生れる。早稲田大学教育学部卒業、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)。東京学芸大学准教授などを経て、慶應義塾大学教職課程センター教授。専門は教育方法学、教師教育論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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