出版社内容情報
現代日本の「見えないレイシズム」に迫る――「混血」の問題に人種の観点から迫り、その歴史と現在を辿る。【全3巻/第1回配本】複数のルーツをもつ人びとは称揚と差別のもと「何者」として社会に位置づけられるのか.また彼らは当事者としてどのような葛藤・交渉を経ながら自らの生き方を模索しているのか.アイヌ,沖縄,在日外国人,「ハーフ」の歴史と現在に迫る.
刊行のことば
序 章 混血神話の解体と自分らしく生きる権利(竹沢泰子)
第I部 表象と帝国・占領・植民地主義
第1章 「ハーフ」をめぐる言説:研究者や支援者の叙述を中心に(岡村兵衛)
第2章 1930年代の映画が描いた「混血児」とその「母」(高美?)
第3章 日本における「混血児」のディスクール:「戦前」と「戦後」(成田龍一)
第4章 人種化される欲望:「沖縄」をめぐる映画的想像力の一考察(菅野優香)
第II部 「混血」「ミックス」から歴史を読み直す
第5章 植民地統治下の白人性と「混血」:英領インドの事例から(水谷 智)
第6章 アメリカスポーツ発展期における混血アスリートの人種意識(川島浩平)
第7章 日系アメリカ人とミックスレイスの歴史,1868-1930年(ダンカン・ウィリアムス/辛島理人訳)
第III部 自分らしい生き方を求めて
第8章 ミックスレイス日系人アーティストの作品と語り:人種カテゴリをめぐる解釈と表現の戦略(竹沢泰子)
第9章 在日朝鮮人 = 日本人間「ダブル」の民族経験:共約不可能性を見すえた共同性を目指して(李洪章)
第10章 差異の交渉とアイデンティティの構築:日本とパキスタンの国境を越える子どもたち(工藤正子)
第12章 ミックスレイスの沖縄人とその曖昧なはざま(ミッツィ・ウエハラ・カーター/河口和也、川島浩平訳)
索引(事項・人名)
執筆者・訳者紹介
Dismantling the Race Myth Volume3, Hybridity : Beyond the Politics of“Blood”
Kohei KAWASHIMA and Yasuko TAKEZAWA, editors
川島 浩平[カワシマ コウヘイ]
川島 浩平
川島浩平:武蔵大学人文学部教授
竹沢 泰子[タケザワ ヤスコ]
竹沢 泰子
竹沢泰子:京都大学人文科学研究所教授
目次
混血神話の解体と自分らしく生きる権利
第1部 表象と帝国・占領・植民地主義(「ハーフ」をめぐる言説―研究者や支援者の著述を中心に;一九三〇年代の映画が描いた「混血児」とその「母」;日本における「混血児」のディスクール―「戦前」と「戦後」;人種化される欲望―「沖縄」をめぐる映画的想像力の一考察)
第2部 「混血」「ミックスレイス」から歴史を読み直す(植民地統治下の白人性と「混血」―英領インドの事例から;アメリカスポーツ発展期における混血アスリートの人種意識;日系アメリカ人とミックスレイスの歴史、一八六八‐一九三〇年)
第3部 自分らしい生き方を求めて(ミックスレイス日系人アーティストの作品と語り―人種カテゴリをめぐる解釈と表現の戦略;在日朝鮮人=日本人間「ダブル」の民族経験―共約不可能性を見すえた共同性を目指して;差異の交渉とアイデンティティの構築―日本とパキスタンの国境を越える子どもたち;ミックスレイスの沖縄人とその曖昧なはざま)
著者等紹介
川島浩平[カワシマコウヘイ]
武蔵大学人文学部教授。アメリカ史・アメリカ研究。ブラウン大学大学院歴史学研究科博士課程修了。Ph.D(アメリカ史)
竹沢泰子[タケザワヤスコ]
京都大学人文科学研究所教授。文化人類学、アメリカ研究。ワシントン大学大学院人類学科Ph.D.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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