社会学シリーズ
国際社会学のパースペクティブ―越境する文化・回帰する文化

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  • サイズ A5判/ページ数 320p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130501330
  • NDC分類 361
  • Cコード C3036

出版社内容情報

民族や宗教の多様化が新たな紛争を生み出し,ますます錯綜する現代世界.EUへの統合,国家/地域の相克,イスラムの主張にゆれる現代ヨーロッパを舞台に,「文明の衝突」や「多文化主義」を問い直しつつ,国際社会を捉えるたしかな視角を提示する.

内容説明

本書は、「国際社会学」の視角からする「民族」と「文化」の分析である。主要には、ヨーロッパ連合(EU)と名称を変え、地域統合を押し進めると同時に、外国人やムスリム(イスラム教徒)に関係する形で「文化」と「文明」の問題に揺れる現代ヨーロッパを扱う。また、そうしたヨーロッパの現実をふまえながら、世界各地で問題となり論争を引き起こしている「多文化主義」や「文明の衝突」というテーマについて議論を行っている。

目次

序 国際社会学からのアプローチ
1章 ヨーロッパ統合と民族・宗教問題―「文化的多様性」をめぐって
2章 ポスト・ナショナルな社会空間の誕生―ヨーロッパは「想像の共同体」たりうるか
3章 統合のなかの分離―ヨーロッパのいくつかの地域・民族に着目して
4章 ナショナリズムを生み出すもの―右傾化するヨーロッパ
5章 「移植されたイスラム」のゆくえ―ヨーロッパとイスラム
6章 揺れ動く国民/外国人の境界―「ナシオン」と「フォルク」再考
7章 外国人の参政権―西欧諸国の対応
8章 「多文化主義」の論争点―概念の明確化のために
9章 「文明」の問題と「文化」の問題―「文明の衝突」論批判
10章 合理主義・ポストモダニズム・原理主義―並存する3つのリアリティ