出版社内容情報
選挙行動において一般有権者は「賢明」なのか――実態調査と社会心理学・政治学の統合から、民主主義政治の基礎条件に迫る。
一般有権者が政治を語るフレーム(社会心理的枠組み)のダイナミズムを,政治家の政策提示,メディアとの関係から,理論とサンプリング調査や質的方法による実態調査との高度な併用から迫る.現代日本を舞台に,社会心理学から民主主義政治の基礎条件にせまる意欲作.
はじめに
第I部 理論
第1章 一般有権者は政治に関わるに足る能力を持っているのか
第2章 一般有権者は政治をどう捉えているのか
第3章 政治を語るフレームをいかにして研究するか
第II部 政治的エリートによる公的なディスコースと一般有権者の比較
第4章 年金争点についてのフレームの比較
第5章 政治情報の入手経路がメディアと有権者におけるフレームの一致度にもたらす効果
第III部 一般有権者が政治を捉えるフレームの詳細とその影響
第6章 質的面接調査による一般有権者が政治を捉えるフレームの詳細の検討
第7章 有権者が保持するフレームと政治的態度・行動との関連
第8章 政治を捉えるフレームの提示がもたらす影響の検討
終 章 政治を語るフレームから何が見えるのか
【著者紹介】
稲増 一憲
稲増一憲:関西学院大学社会学部准教授
目次
第1部 理論(一般有権者は政治に関するに足る能力を持っているのか;一般有権者は政治をどう捉えているのか;政治を語るフレームをいかにして研究するか)
第2部 政治的エリートによる公的なディスコースと一般有権者のフレームの比較(年金争点についてのフレームの比較:2007年参院選を対象に;政治情報の入手経路がメディアと有権者におけるフレームの一致度にもたらす効果)
第3部 一般有権者が政治を捉えるフレームの詳細とその影響(質的面接調査による一般有権者が政治を捉えるフレームの詳細の検討;有権者が保持するフレームと政治的態度・行動との関連;政治を捉えるフレームの提示がもたらす影響の検討;政治を語るフレームから何が見えるのか)
著者等紹介
稲増一憲[イナマスカズノリ]
1981年東京都生まれ、東京大学文学部卒業、同大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。武蔵大学社会学部助教、関西学院大学社会学部専任講師をへて、現在、関西学院大学社会学部准教授。博士(社会心理学)。主要論文・著書に「多様化するテレビ報道と、有権者の選挙への関心および政治への関与との関連:選挙報道の内容分析と大規模社会調査の融合を通して」『社会心理学研究』25巻1号、42‐52(日本社会心理学会賞奨励論文賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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