出版社内容情報
「啓蒙の世紀」と呼ばれる18世紀に,キリスト教神秘思想家として体系的著作を残したサン=マルタン.啓蒙の本国たるフランスで,なぜこのような神秘思想家が生れたのか.彼を軸に啓蒙とフランス革命,そして19世紀以降の文学の歴史を捉え直す.欧米で再評価の高まるサン=マルタンの本邦初の研究書.
目次
第1部 啓蒙と反啓蒙のはざまで(哲学者の敵、神学者の敵―サン=マルタンとルソー;言語論における“啓蒙”と反“啓蒙”―恣意性をめぐって;イリュミニストとイデオローグ―サン=マルタン―ガラ論争)
第2部 神秘思想家のフランス革命(革命とイリュミニスム;『革命についての手紙』;普遍学に向けて―小説『クロコディル』を読む ほか)
第3部 ロマン主義と神秘思想(サン=マルタンとシャトーブリアン;バルザックとサン=マルタン;サン=マルタンにおける人間と自然)
マルチニスムの光芒
著者等紹介
今野喜和人[コンノキワヒト]
1954年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。同大学院人文科学研究科修士課程(比較文学比較文化)在学中に仏政府給費留学生としてパリ第4大学(ソルボンヌ)および高等研究院に留学。東京大学大学院に復学後、同修士課程修了。同博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在静岡大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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