心の多様性―脳は世界をいかに捉えているか

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  • サイズ A5判/ページ数 79p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784130031516
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C1040

出版社内容情報

大学出版部協会創立50周年記念シンポジウムの成果がブックレットに。知覚の仕方や心の働きの多様性を、認知科学の視点から解明。

トリ,ヒト,それぞれが視る世界は同じものではない.赤ちゃんはいつごろから自分を自分と認識するのか.心の働きの多様性を比較認知科学・発達認知科学の視点からわかりやすく解き明かす.大学出版部協会創立50周年記念出版.

第一章 トリの「視る」世界―動物の錯視と心(中村哲之)
私が視ている世界が絶対ではない――視ることは主観的体験/錯視研究から「視る」を見る/トリとヒトの錯視を比べる/トリとヒトはどのように世界を視ているか/ハトとニワトリの実験部屋/心の相対性から見えてくるもの

第二章 ヒト型脳とハト型脳(渡辺 茂)
いろいろな動物の脳/ヒトの脳はなぜ大きくなったのか/見る能――ピカソとモネを見分けるハト/ヒトとハトの脳の違い/鏡の中の自分がわかる?/細胞レベルからの脳理解へ――動物の脳研究の可能性

第三章 脳は世界をいかに捉えているか(開 一夫)
意識とはなんだろうか/赤ちゃんの意識/自己映像と脳の活動

第四章 討論――心の多様性と現代(藤田和生×中村哲之・渡辺 茂・開 一夫)
ヒトの視覚システムがもし急にハト型になったら/「自己認知できる」とは/
質問?―自然界で錯視は起こる?/質問?―錯視は学習か進化か?/質問?―「使われていない」脳の役割は?/質問?―ヒトの脳は特別?/質問?―研究で人間の本質がわかる?/質問?―動物の権利とは?/心の多様性を人間社会に活かす―比較認知科学の役割

あとがき(藤田和生)

【著者紹介】
中村 哲之
中村哲之:千葉大学先進科学センター特任助教

目次

第1章 トリの「視る」世界―動物の錯視と心(私が視ている世界が絶対ではない―視ることは主観的体験;錯視研究から「視る」を見る ほか)
第2章 ヒト型脳とハト型脳(いろいろな動物の脳;ヒトの脳はなぜ大きくなったのか ほか)
第3章 脳は世界をいかに捉えているか(意識とはなんだろうか;赤ちゃんの意識 ほか)
第4章 討論―心の多様性と現代(ヒトの視覚システムがもし急にハト型になったら;「自己認知できる」とは ほか)

著者等紹介

中村哲之[ナカムラノリユキ]
東洋学園大学人間科学部専任講師。京都大学文学部卒業。同大学院文学研究科修士課程・博士後期課程修了。文学博士。日本学術振興会特別研究員、千葉大学先進科学センター特任助教を経て、2014年より現職。専門は比較認知科学

渡辺茂[ワタナベシゲル]
慶應義塾大学名誉教授。慶應義塾大学心理学専攻を卒業後、同大助手、助教授を経て、2013年まで教授。その間、慶應義塾大学「人間知性研究センター」「論理と感性のグローバル研究センター」のセンター長としても活躍。専門は比較認知科学

開一夫[ヒラキカズオ]
東京大学大学院総合文化研究科教授。東京理科大学理工学部卒業、慶應義塾大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。専門は、発達認知科学

藤田和生[フジタカズオ]
京都大学大学院文学研究科教授。京都大学理学部卒業、同大学院理学研究科(動物学専攻)博士後期課程修了。京都大学霊長類研究所助手、同助教授、京都大学大学院文学研究科助教授を経て、1999年より現職。専門は、比較認知科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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イチイ

2
鳥や乳児を対象としてそれそれの視覚的特徴から、心の働きの多様性を理解しようとする比較認知科学の講演録。線の長さや円の大きさが実際とは違って見える錯視がハトやニワトリでも生じるのか調べる実験や、ピカソやモネの絵画を見分けることが可能か調べる実験などある程度知られた実験が現在何を目的として行なわれているのかを知ることができた。全体を統合的に理解しようとするヒト、細部を正確に理解しようとするトリの認知機能の特徴の話など短くわかりやすくまとまっていた。2019/12/03

イシ

0
藤田さんがあの藤田さんだと思ってたけど、読み終わってから調べてみたら別の藤田さんだった。この分野には一郎さんと和生さんのふたりの藤田さんがいるのか… 開さんの錯視は藤田一郎さんの『「見る」とはどういうことか』の前半で、渡辺さんのハト型ヒト型脳は『鳥脳力』で詳しく書いてあった。2014/09/08

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