内容説明
「―ねえ、歌が聞こえない？」ケリーもジャスミンもきょとんとなった。「感応頭脳にしか聞こえない歌？」そんなものがあるのかと思ったが、ダイアナはそのまま恒星クレイドに向かって猛然と加速を開始したのだ。ジャスミンは顔色を変えて叫んだ。「何とかしろ、海賊！」と言われても、五十年のつきあいのあるケリーもこんなダイアナを見るのは初めてだったのだ。「なんだかわたし歌いたい気分だわ」人間二人が自分の耳を疑う中、ダイアナは本当に調子っぱずれに歌い出した。「きゃはは！楽しいわねえ！」―ケリーもジャスミンも凍りついた。ケリーたちがこの辺境の星系に赴いたのはなぜか？ここに、何が隠されているのか？ダイアナの変調の訳は？期待の新シリーズ―いよいよ開幕。
著者等紹介
茅田砂胡［カヤタスナコ］
５月３日生まれ。デルフィニアシリーズで小説デビューをはたす
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっちゃん
87
ﾙｰﾌｧｽ・ラヴｨー、恐るべし。その歌声は聴く者（例えそれが感応頭脳であっても）を絶望の淵に突き落とし、またある時は聴く者（例えそれがあの怪獣夫妻でも）幸福感のあまり戦意を喪失させてしまう。また新しいシリーズに取りかかれる喜び。しかも待ち受けるのは全く内容が予測できない題名ばかり。わくわくが止まらない。2016/04/20
エンブレムＴ
46
ブレーキの無いジャスミン登場で、いきなりの高速スタート。「いや、コレ、単に『暁～』の続きでしょう」と律儀にツッコミを入れつつ、新シリーズに突入です！カラーイラストがコミック形式というのは新鮮ですね♪しかもダイアナが酔っ払いと化してる貴重なシーンなのが嬉しい（笑）物語としては面白いんですが、万能最終兵器・ルウへの繋ぎ役と化してるケリーの扱いがちょいと不満です。リィとケリーは、『両雄並び立たず』って感じで、並んでしまうと魅力が相殺されちゃうような気もします。孤独な存在であるはずの、ダイアナとルウの会話が好き。2011/02/03
きむこ
44
久しぶりに再読。絶対的な強さを発揮する大型夫婦&黒金銀トリオ。安心して楽しめるから、仕事で疲れてあまり難しい本を読みたくない時は茅田さんに逃げる傾向の私(⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝)♡大型夫婦が第2の人生が幕開けした頃のお話。私の推しのケリーとダイアンが大活躍の巻。このシリーズはフルキャストが登場するから賑やかだなぁ♡2016/09/03
福猫
25
結局…。買ってしまった。ボーナスまで待つつもりだったのに…。意志の弱い自分に反省。でも、復活した夫婦の活躍を見たかったし、三天使の一般市民ぶりも見たかったので良しとしよう。ただ…。他にも読みたい本は山積しているので、シリーズ一気読みではなく徐々に読破予定。まずは復活した夫婦の行く末をゆっくり堪能すべく1作目。ま、この夫婦の周囲には厄介ごとを呼び寄せる何らかの引力が働いているのは間違いない。今回も辺境の宇宙を舞台に大暴れ。あぁ。楽しかった。2014/11/16
昼夜
25
黒金銀天使、赤黒ゴジラにダイアナ、ついにキャラが揃った＼(^o^)／これからが楽しみです。2012/12/09
