出版社内容情報
囚われたヴァルベイドに迫る冷酷な瞳の謎の男。若き傭兵隊長シャリースはヴァルベイドの救出に奔走する。駒崎優、新シリーズ第2弾。
内容説明
東のエンレイズと西のガルヴォが途切れることのない争乱に突入して30年。長き戦は戦闘の専門集団たる傭兵達に活躍の場を与えた。エンレイズに雇われ戦いに明け暮れるアード=ケナード隊の隊長シャリースの元に、ある時、奇妙な異国の青年が現れた。この出逢いがバンダルとシャリースの運命を大きく変えていく…駒崎優の好評シリーズ第二弾・登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瀧ながれ
26
二等辺三角形、シャリースとマドゥ=アリ編。奴隷として生きたこれまでが、どれほど不運な状況だったのかすら知らない「彼」が、シャリースから「マドゥ=アリ」という名前を与えられ、「仲間」に認められ、野宿であってもあたたかいマントと、自分のための食事を手にして、白い狼を育てる役目を担い、「楽しい」と「悲しい」を覚えた。言葉をよく知らないからうまく伝えられないけれど、彼の精一杯の思いがシャリースへと溢れるのがわかって、なんかい読んでもぼろぼろ泣く一冊です。今はもう、シャリースもバンダルの仲間も、みんな君が好きだよ。2016/10/04
nono
16
図書館本。前作で圧倒的にピンチなヴァルベイドは其の儘放置、物語は隊長として活躍中のシャリースの話。最終的に繋がって良かったです^^新たに登場の隊員の面々、確かにシャリースの家族と言うのも頷ける暖かな繋がり。そして何て隠し玉マドゥ=アリ。顔面の半分に施された刺青、無表情ながらもシャリースに懐く様子がひたすらツボりました^^BLじゃないのに二人にときめきそうです^^今回もテンポ良く物語を堪能。続き楽しみです。2017/02/19
まぁち
12
シリーズ2作目。 時系列的にはこれが一番はじめ。前作ではすれ違い続けた“バンダル・アード=ケナード”の仲間たちが登場。見事におっさんだらけで、紅一点は狼のエルディルだという…殺伐とした中での癒しだなぁ。隊長としてのシャリースは懐が深くて頭が切れる、みんなの頼れるリーダー。若くして隊長になったのも納得。2017/02/09
すがはら
11
一巻ラストの大ピンチのままお医者さんを放置して進むシャリースと傭兵団メンバーとの過去編。特に訳ありな新人の話が長くて、子狼が出てきて一巻とのつながりが見えるまでは読書に本腰が入らずに読み進めるのに苦労しました。シャリースは良い奴だねー。不器用そうにあれこれ思案しながらってところがまた良いです。みんなが合流できてからはワクワク感一杯で一気読みでした。2020/06/02
Kira
10
再読。バンダル・ルアインのテレス隊長の出番が多くて大満足。冷静で知的なテレス、陽気で優しいシャリース。二人とも気高い精神を持っている。マドゥ=アリのシャリースへの愛も理解できる。2021/10/02