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出版社内容情報
王朝の物語絵巻から中世の合戦絵巻、縁起絵巻などに至る日本の代表作品を網羅。絵・詞ともすべてをカラー版で収載。
内容説明
業火の燃えさかる地獄の凄惨な情景を活写する「地獄草紙」ほか、六道の諸相を描く代表的名品を収録。
目次
餓鬼草紙(河本家本;曹源寺本)
地獄草紙(安住院本;原家本;益田家本甲巻;益田家本乙巻)
病草紙(文化庁本;その他の病草紙)
九相詩絵巻
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
itokake
17
12世紀ごろの日常生活を知りたければ餓鬼草紙、道徳観なら地獄草紙、医療系は病草紙。九相詩絵巻は死体農場。例えば、貴族の宴会で琵琶をかきならし、遊女をはべらせている。よく見ると小さな餓鬼が膝の上や肩に。これは欲色(よくしき)餓鬼で、人間の目には見えない。淫楽、遊宴に明け暮れる場に忍び寄る。平安末期、庶民は屋外で高下駄を履き、籌木(ちゅうぎ,英語でshit stick)でバランスをとりながら排便。周囲には伺便(しべん)餓鬼がいる。地獄は罪名ごとに細分化。升目をごまかした悪徳商人、動物虐待はそれぞれ違う地獄へ。2023/03/09
AR読書記録
2
「鶏地獄」の鶏のラスボス感すげえ...! かっこいいわぁ。病草紙はけっこう面白くて、いきなりアルビノの女性が出てくるのだけれど、「むかしよりいまにいたるまで、ままよにいでくることあり」とある。冷静に認識されていたのだなと思う。道行く人に指さされたりもしているけれど、けして社会から排斥されるといった感じでもなく、堂々としたたかに過ごしている様子にも見える。2014/12/25