出版社内容情報
気鋭の宗教研究家・比較文化史家がローマ法王をめぐる歴史とその位置づけ、また今後のバティカン外交をの方向を占う。故ヨハネ・パウロ二世が果たした役割にも言及。
内容説明
十億八千万にものぼる世界のカトリック信者のネットワークを駆使した最先端のヴァーチャル国家ヴァティカン。その頂点にたつローマ法王とは如何なるものか?気鋭の比較文化史家・宗教研究家が、二千年にわたってヨーロッパの文化や精神の核として歴然と存在し続けたこの超国家的・超宗教的な怪人の姿を過去・現在・未来の重層する歴史の中に探る。
目次
序章 ローマ法王とはだれか
第1章 ローマ法王のホームグラウンド
第2章 ローマ法王とヨーロッパの誕生
第3章 ローマ法王の盛衰
第4章 ヨハネ=パウロ二世と歴史の激動
終章 二一世紀のローマ法王
著者等紹介
竹下節子[タケシタセツコ]
東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了。同博士課程、パリ大学博士課程を経て、高等研究所でカトリック史、エゾテリズム史を修める。比較文化史家・バロック音楽奏者。フランス在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫羊
8
ローマ法王を中心にカトリックの歴史が語られている。法王の日常など、あまり知る機会のない話も多く興味深く読んだ。2021/06/23
Itou Hiroko
0
非常に非常に面白かったです。「ローマ法王」についての教科書的レヴェルの(私にはそのレヴェルも正確には判断できないけれども、ともかく)内容だと思うけれど、2000年以上の歴史を一通り把握するのにはもってこいの一冊だと思う。大昔、世界史をとっていたことも理解の一助になったことは言うまでもない。年末、ポーランドを旅行した時に、現地人ガイドの女性がヨハネ・パウロⅡについて熱心に教えてくれた姿が思い出されます。日本人は外交下手だとか宗教音痴だとか言われているけれど、そしてその通りだとも思うけれど、その理由を、島国と2013/03/18
mamama
0
ローマ法王の日常や、バチカンの不思議な立ち位置など面白かった。でもキリスト教の歴史を知らないと理解できないところもあるかも。前回読キリスト教関連の本のお陰でわかった部分もあった。2012/07/20