内容説明
思想家、教育者、愛国者などストイックな近づきがたいイメージをもつ松陰だが、実は、松陰は生涯旅を愛し、六百五十余篇の漢詩・和歌をのこした憂国の吟遊詩人でもあった。獄中での高須久子との出会いと愛、安政の大獄の疾風にまきこまれる松陰…。吟遊詩人としての松陰の愛と死を活写した、入魂の一作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BluePlanet
2
★★★★2000年1月25日発行(初版1995/4)。吉田松陰-これまで幕末の小説には何度もでてきて大凡のことはわかっていたつもりだったが、松陰が主人公の小説は初読。憂国の思想家の生涯はなんと儚いものだったのか。それにしてもあまりにもストイックで、2回目の野山獄に投獄されたときは、精神が尋常ではなかったのではと。確かに彼の教えにより高杉晋作、久坂玄瑞、桂小五郎、伊藤博文、その他大勢の幕末の志士に影響を与えたのは確かだが、口を滑らせたことにより自らの死を早めていたとは。獄中の恋、せめてもの救いだったのでは。2015/01/31
タケ
0
何か既視感…と思ったら久坂の話とところどころ同じ表現が…松陰先生のイメージが上がったり下がったり忙しい2015/06/08
M
0
吉田松陰のイメージが変わった。ちょっとクレイジーw2012/08/07