出版社内容情報
鉄炮は一六世紀中頃にいくつかのルートから日本に伝来した。鉄炮鍛冶により瞬く間に国内で大量生産されるようになると、長槍や騎馬隊が中心だった戦場を一変させた。さらに織田信長は検地により兵站システムを整え、鉄炮の大量使用を実現して、天下統一への歩みを加速させた。攻城戦・海戦では大砲も活用されてゆく。火器がもたらした革命的な変化が秀吉、家康と引き継がれ、近世を到来させるまでの激変を活写する。
内容説明
16世紀中頃、戦国日本に伝来した鉄炮。砲術師・鉄炮鍛冶・武器商人により国内に広まると、長槍や騎馬隊が主力だった戦場の光景を一変させた。さらに織田信長は検地によって巨大兵站システムを整え、鉄炮の大量保有を実現。鉄炮や大砲を活用する新たな戦術を野戦・攻城戦・海戦に導入し、天下統一へと邁進した。軍隊や統治のあり方をも変えたこの「革命」が豊臣秀吉、徳川家康と引き継がれ、近世を到来させるまでを描く。
目次
第1章 ヨーロッパから日本へ(鉄炮伝来;鉄炮を支えた「科学者たち」 ほか)
第2章 戦場の変貌(傭兵たちの自治;付城戦の時代 ほか)
第3章 統一戦争を実現した「織田検地」(陣立書・軍法・軍役;石高制検地 ほか)
第4章 軍事革命が日本にもたらしたもの(近世軍隊の誕生;「公儀の軍隊」の現実 ほか)
著者等紹介
藤田達生[フジタタツオ]
1958年(昭和33年)、愛媛県に生まれる。1987年、神戸大学大学院博士課程修了、学術博士。同年、神戸大学大学院助手。1993年、三重大学教育学部助教授。2003年、同教授。2015年、三重大学大学院地域イノベーション学研究科教授兼任。専攻は日本近世国家成立史の研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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