出版社内容情報
豊臣秀吉と徳川家康が転機を迎えた「史上最強のパワースポット」とは。秀頼は本当に秀吉の子なのか。著者が発見した龍馬や西郷の書状の中身は。「昭和天皇を育てた男」の和歌集に秘められた思い――。当代随一の人気歴史家が、日本史の謎の数々に迫る。古文書の中から見えてくる、本当の歴史の面白さがここに!
内容説明
西郷隆盛の性格は、書状からみえる。豊臣秀頼の父親は本当に秀吉なのか。著者が原本を発見した龍馬の手紙の中身とは。司馬遼太郎と伝説の儒学者には奇縁があった―日本史にはたくさんの謎が潜んでいる。著者は全国各地で古文書を発見・解説し、真相へと分け入ってゆく。歴史の「本当の姿」は、古文書の中からしかみえてこない。小説や教科書ではわからない、日本史の面白さ、魅力がここにある!
目次
第1章 古文書発掘、遺跡も発掘
第2章 家康の出世街道
第3章 戦国女性の素顔
第4章 この国を支える文化の話
第5章 幕末維新の裏側
第6章 ルーツをたどる
第7章 災害から立ち上がる日本人
著者等紹介
磯田道史[イソダミチフミ]
1970年、岡山県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。茨城大学准教授、静岡文化芸術大学教授などを経て、2016年より国際日本文化研究センター准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
224
著者は日本の歴史学者で国際日本文化研究センター教授の磯田道史先生。著書「武士の家計簿」が映画化された他、大河ドラマや歴史番組の時代考証、コメンテーターなどで活躍中。全国各地で古文書を解読し、歴史の本当の姿や日本史の面白さを伝える日本史好きにはたまらない一冊。古文書の内容が分かると、歴史的事項の裏付けや背景、当時の庶民の感覚など詳細な情報がダイレクトに伝わりとても面白いです。秀頼が生まれた日から逆算して、肥前名護屋で秀吉と淀殿が夜を共にしない限り実の子とならない、のくだりが興味深かったです。2022/01/27
パトラッシュ
204
本書の一部でもある磯田先生の新聞連載は毎週愛読している。古文書や史料から発掘した、まず歴史書には載らない瑣末な細部が何ともいえず面白いからだ。秀吉と本願寺の協力関係や築山殿の元の名前、毒見役の実情などは従来の歴史小説のテーマを逆転させる話だし、江戸時代に識字率がアップしたと知っていても出版文化がこれだけ発展していたとは気付かなかった。太平の世は書物の世であったからこそ庶民や女性にまで様々な知識が普及し、幕末維新の時期に列強の植民地にならずにすんだのは確かだ。本が失われた世界は人類消滅の時と確信してしまう。2020/06/18
AICHAN
193
図書館本。古文書を読むのが大好きな磯田道史さんのエッセイ風の著書。三方ヶ原の決戦で家康が逃げ延びることができたことに疑問を持つなんて、ただの歴史学者じゃない磯田さん。古文書を漁ってとうとうその謎を発見…。そのような面白い話がギュッと詰まっている。2020/02/04
れみ
190
様々な歴史上の出来事を古文書にかかれたことをもとに本。磯田さんのことはテレビではよくお見かけするけど本を読むのは初めて。古文書が本当に好きなんだなというのが伝わってくるし書かれた内容も読みやすくわかりやすい。ここ10年なるべく大河ドラマを見るようにしてたからか分かる話がいっぱいあって自分のなかに歴史の知識が増えてるのを感じられて嬉しかった。もしもう少しこの本を早く読んでたら、昨年浜松に行ったとき、同じ場所を訪れていても注目する場所が少し変わっていたかもと思う。なんか最近不思議と浜松に縁があるんだよね^^;2018/01/11
もりやまたけよし
184
歴史の楽しみ方のひとつに古文書を辿るということをエッセイにして綴ってます。やはりいくつかのテーマにくくらないと、興味が分散してしまい少し勿体無い気がしました。2018/01/11