中公新書<br> 科学捜査の事件簿―証拠物件が語る犯罪の真相

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中公新書
科学捜査の事件簿―証拠物件が語る犯罪の真相

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  • サイズ 新書判/ページ数 267p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121016201
  • NDC分類 317.75
  • Cコード C1247

内容説明

探偵は一個の厳密な科学である、とはコナン・ドイルの言葉である。わずかな痕跡も見逃さずに犯罪の真相に迫ろうとする科学捜査は、その時々の難問を解決しながら発展してきた。本書は、捜査の画期的な発展を促した歴史的に有名な犯罪を取り上げ、指紋、筆跡、毒物、白骨、木片、銃痕などの古典的な証拠物件の鑑定から、最新のDNA鑑定、そして昨今のテロ事件に使われたサリン、炭疽菌の分析と同定までを紹介する。

目次

1 科学捜査の巨人ベルティヨンの権威と誤鑑定
2 指紋が犯罪捜査の主役になるまで
3 近代的銃器鑑定のあゆみ
4 リンドバーグ愛児誘拐殺人事件の物証鑑定
5 死体の身元確認と復元
6 古典的な毒物から生物化学兵器まで

著者等紹介

瀬田季茂[セタスエシゲ]
1936年(昭和11年)、東京に生まれる。1961年、東京大学農学部獣医学科を卒業、科学警察研究所入所。ミュンヘン大学に二度にわたり留学し、組織学・発生学研究所、法医学研究所にて研究に従事。科学警察研究所法科学第一部長、同副所長、法科学研修所長を歴任。現在、聖マリアンナ医科大学客員教授。国際法科学誌Forensic Science Reviewなどの編集委員を務める
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にゃん吉

3
筆跡、指紋、銃器、DNAの鑑定等の科学捜査について、ドレフュス事件等の事件とキーパーソンを挙げながら、捜査方法として確立され、発展していく過程が概説されています。捜査対象となる痕跡や物の保全など、単なる科学の実験ではなく、捜査のための鑑定ならではといえる点への言及もあり、興味深い。本書刊行後、コンピューターの発達で照合が容易になったり、精度が向上したりとか、さらなる発展を遂げた分野もあるかと思われますが、それも、先人の試行錯誤の積み重ねがあってこそ。その意味では、今でも面白い一冊かと思われました。   2019/08/04

新橋九段

1
指紋法にせよ毒物の検出にせよ人間臭い戦いがあるのが面白い。重大事件があると技術は発達するが、逆に言えばなかなかないと発達していかないのか。2014/11/10

nikuruzi

0
科学捜査はいかにあるべきか。指紋や銃器の特定などがどのように発達してきたのかが書かれている。科学の発展は正しさのみによっているわけではないことを発見者たちの優先権争いや、かつては正しかった方法が新しい発見を拒絶したりする事例が教えてくれる。2012/06/25

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