内容説明
画期的技術が登場するたび、われわれのライフスタイルは劇的に変化してきた。近頃ではコンピュータ・ネットワークが急速に普及している。しかし生活変化が技術革新をもたらす側面を見落とすべきではない。ライフスタイルと技術との相互作用的な変化を捉えつつ、旧メディア時代からの流れを踏まえ、メディア上の交流がどういう必然性から導き出されたのかを分析することによって、人間関係と情報産業市場の方向性がみえてくる。
目次
第1章 ネットワークの実像(擬似イベントとしてのネットワーク;ネットワークが提供する機能)
第2章 メディア産業とネットワーク(送り手・受け手の関係;複製技術としてのネットワーク ほか)
第3章 バーチャル・コミュニティの過去・現在(ネットワーク上の“電子コミュニティ”;雑誌媒体を舞台にした論争や交流 ほか)
第4章 ネットワーク上に見られる現象(「素顔」が見えないがゆえの現象―解放感とフェイク;視線の非対称性ゆえの現象―監視社会 ほか)
第5章 コミュニケーションの原理(“仮想社会”と“現実社会”;実時間を共有しないコミュニケーションのゆらぎ ほか)
第6章 ネットワークというコミュニケーション革命(「オンライン」社会と「ネットワーク型」社会;ネットワーク社会のそれぞれのシナリオ ほか)