内容説明
人は経済のために生きるのではない。人が生きるために経済はある。しかし史上最強の経済システムである資本制下にあって「豊かさ」の追求は競争原理と欲望生産の暴走を生み、われわれはモラル喪失状況にある。いま必要なのは「豊かさ」を「幸せ」に代え、生きることの意味を問い直すことである。ミクロ理性とマクロ理性、エゴイズムとアルトルーイズム、「自由」の意味等を複眼的に再検証し、実行可能な具体的プログラムとしての提示を試みる。
目次
序章 問題点と展望
第1章 人間生活にとって商品経済とは何か
第2章 資本制経済の強さの秘密
第3章 富国の興隆と衰退
第4章 市場システムは超えられるか―(その1)生産力過剰の理論
第5章 市場システムは超えられるか―(その2)需要に応じた供給へ
第6章 エゴイズムは超えられるか
第7章 職分社会の構築へ