中公新書<br> 中岡慎太郎―維新の周旋家

  • ポイントキャンペーン

中公新書
中岡慎太郎―維新の周旋家

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121011466
  • NDC分類 289
  • Cコード C1221

内容説明

幕末怒濤の時期、日本の大道に開眼した中岡慎太郎は土佐、下関、九州、京都を往来して公卿を訪ね、雄藩を結び、陸援隊を組織して討幕と新国家樹立に奔走した。一方『時勢論』を執筆して維新を啓蒙指導し、“世界の中の日本”を視野に入れた国家像を描いている。郷里の復興と自立に尽力する庄屋見習の若者を、維新回天の事業に駆り立てた原動力は何か。慎太郎の思想形成を土佐南学、万葉学の系譜に辿り、維新の周旋家の実像を照射する。

目次

序章 評価―岩倉、三条の痛惜
第1章 風土―土佐南学と万葉学
第2章 出生―北川村の大庄屋
第3章 大道―土佐勤王党、五十人組
第4章 上洛―象山訪問、容堂謁見
第5章 脱藩―三田尻招賢閣、禁門の変
第6章 奔走―五卿九州遷座、薩長同盟
第7章 周旋―防長四境戦、『時勢論』
第8章 討幕―薩土密約、陸援隊
第9章 最期―近江屋の一夜
中岡慎太郎略年譜

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

DSS

2
★☆☆☆☆ 小説には飽きて,やっぱり読者は実用書やノンフィクションだと思って,竜馬より慎太郎だと思って手にする。 原文を載せて意訳や口語がない。なにを伝えたい? やっぱりダメだった。フリガナも少なくて読むのが難しい。 誰に向かって書いた本なんだろうか。 2021/12/03

きさらぎ

2
「風土」の章ででかなり詳しく精神的なバックボーンとして南学と万葉学を紹介していて、割とそういう方面に関心があるので有難かったんだけど、それ系の参考文献の紹介が全くないのでそれはちょっとどうかなと思った。手頃な本がなかったのかもしれない。中岡が割と藩外で活動しているので、土佐内部や土佐人の話は案外少ないかなという気がする。中岡の目から見た禁門の変や七卿落ちなど勉強になった。ただ不思議なのは、中岡よりも中岡の周囲の人物の方が印象が強いと感じたことで、それは私が土佐に馴染みが薄いからかもしれない。2015/01/22

1
国民的ヒーロー坂本龍馬の陰に隠れがちな陸援隊隊長中岡慎太郎の伝記。薩摩の支援を背後にした龍馬とは異なり、終始長州の共闘者兼交渉窓口として振舞ってきた中岡慎太郎。薩長同盟には龍馬以上に貢献したという同時代人の評価が本書を読んだら理解できます。近江屋で運命を共にしたことから盟友のように扱われているものの、意外に龍馬との接点が少ないことにも驚き。九割九分までは満足できる内容でしたが、近江屋事件がまさかの薩摩藩陰謀説で唖然呆然。当時の流行りだったのでしょうか? 学術上の信憑性に不穏を覚えるのであります。星4つ。2017/06/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/84725
  • ご注意事項