中公新書<br> 漱石が見た物理学―首縊りの力学から相対性理論まで

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中公新書
漱石が見た物理学―首縊りの力学から相対性理論まで

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  • サイズ 新書判/ページ数 205p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121010537
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C1242

内容説明

漱石の生きた半世紀は、X線、電子が発見され、量子論が誕生し、特殊相対性理論が発表されるなど、古典物理学から現代物理学へと移行する激動の時代であった。理科が得意で、自らも建築家志望であった漱石は、寺田寅彦と科学談義を楽しみ、作品にも最新の話題が登場している。本書は文学者漱石の旺盛な好奇心に従って、熱、光、量子、時間と空間について物理学発展のあとを辿り、乖離する文科と理科の交流を目指す。

目次

序章 漱石と物理学―文科と理科の交流
1章 古典物理学の完成―激動の嵐の前
2章 新しい自然観の台頭―19世紀から20世紀への転換
3章 量子仮説の提唱―人間からの離脱
4章 量子力学の誕生―極微の世界に向けて
5章 相対性理論の誕生―時空概念の変革
終章 再び漱石と物理学―文学の中の“自然法則”
物理学と漱石の対照年表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

EnJoeToh

4
ポアンカレーが出てこないのは如何か。2011/08/22

nakmas

2
漱石氏のまわりでは、日本の内外に関わらず、すごい人が動いている。 特にこの本では、文壇の人たちではなくて、 自然科学系の、ものすごい人たちが動いていた。(ちなみに、ここにも寺田寅彦氏ががっつり関わっている。) なぜか最近、自然科学系の本に惹かれて、多く手に取っている。個人的にそういうお年頃ということで。2016/05/04

ルートビッチ先輩

2
漱石と同時代、ということを軸にして物理学の歴史を語る。漱石との関わりはほとんど書かれず、ただ区切った物理学の歴史という感じしかしない。例えばそこで人間の五感では分からない世界に物理学が進んだという時、漱石はその中でどうなるのか?などのことは語られない。著者の後の著作、『漱石とあたたかな科学』には書かれているのだろうか?2015/05/26

katakuli365

2
X線、電子の発見、量子論が誕生、特殊相対性理論が発表される同時代圏に生きた漱石が、これらに決して無関心だったのでなく興味以上の物をもって見つめていた様子。自分に何が出来るのかのジレンマもあったのかもと思う。また、理系分野に進んで入れば神経症に悩まされることも無い全く違った人生だったかも知れない。(本書はそういうアプローチでは無く、物理学を主体とした内容です)2013/04/16

nakmas

1
二読目。 漱石と彼の生きていた時代を通して、自然科学史が垣間見えるし、また一見文学だけと思われがちなゲーテなども自然科学的な著作が想像よりたくさんあることがわかる。2016/05/08

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