内容説明
サカナもトリもケモノも、生物はそれぞれの種が独自の形をつくり、多様性を競っている。その形づくりはどのようになされるのか。著者は「シート構造」によってこの疑問に答えようとする。遺伝子の一次元の情報は二次元シートである胞胚に集約され、このシートが様々に変形して三次元の生物体を形成するのである。ヒトは五つ穴のドーナツ状シート。種々の多様性は変形の差違に由来する。生物の自己組織性をめぐる新たなチャレンジ。
目次
第1章 シート構造の誕生
第2章 シートの変形と仕切り機能
第3章 シート構造の再構築
第4章 遺伝子・シート・形
第5章 上皮シートの世界
第6章 細胞膜シート