内容説明
飢え死する志。立身出世の志。挫折して純粋になった志は、悲劇的な死を迎えずにはいない。興亡2千年の歴史が志を生み、志を抱いた志士は歴史にあらがった。人間臭い志。野心が志の時代があった。不遇が高い志をうたう時代があった。無力な知識人が、民に先んじて憂い、後れて楽しむとき、時代は転形期にはいる。現実は、さらに次なる志を生む。現代の志は、志のうたを読むひとに問う…さまざまな志のうたを、中華世界に博捜する。
目次
1 理想と悲劇―伯夷・叔斉から南朝まで
2 野心と志―唐代
3 天下国家の志―宋から清末まで
4 閉塞と開放―革命、そして現代