中公新書<br> 鉄炮伝来―兵器が語る近世の誕生

  • ポイントキャンペーン

中公新書
鉄炮伝来―兵器が語る近世の誕生

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 182p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121009623
  • NDC分類 559.1
  • Cコード C1221

内容説明

日本に鉄炮を伝えたのは、ポルトガル人ではなく倭寇だった。この新兵器の普及により、群雄争う戦国の世は一変、織田信長という寵児を生み、天下一統が成る。伝来当初は贈答品にすぎなかった鉄炮が、いったん合戦の場で威力を示すと、諸大名は先を競ってその装備を急ぎ、生産は飛躍的に高まった。この波紋は文禄・慶長の戦いの中で、朝鮮にも多大の影響を与えることになる。歴史の歩みを加速させた兵器を、文化として検証する。

目次

1 鉄炮伝来の実像―新兵器渡来の謎
2 西南戦国大名の新兵器受容―国内への伝播
3 東国の戦国大名と鉄炮―東への波及
4 統一政権の成立と鉄炮の定着―小銃から大砲へ
5 海を渡った火縄銃―アジアへの伝播
6 徳川政権誕生と火砲―動乱から平和へ
7 砲術の成立―火薬製造法から秘伝書へ
8 日本鉄炮研究小史―立ちおくれた体系化

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おらひらお

1
1990年初版。鉄砲伝来から豊臣氏滅亡までの鉄砲の変遷を説く。朝鮮出兵時の記述が興味深い。巻末の研究史も役に立つ。近世以降の変遷についても知りたくなる。特に幕末。きっと、研究されているのでしょうが・・・。2011/05/28

naftan

0
種子島への鉄砲伝来から大友・毛利・武田・後北条らの文書中から塩硝や鉄砲などの文言が出現し始め増加する時期から東国への伝播を見る。/日本は火縄銃の導入は早かったが、地形的な制約から大砲を軽視していたと本書を読むまで勝手に思い込んでいたのだけれども、大筒・石火矢の鋳造を命じる文書がかなり掲載されていて認識を改めさせられた2013/01/16

邑尾端子

0
当初「西欧から日本への」鉄砲の伝来ついて知りたくて本書を手に取ったが、意外にも興味深かったのは「日本から朝鮮への」鉄砲の伝播についての論考である。秀吉の朝鮮出兵の際に海を渡った日本式の鉄砲は、その威力と性能で当時の朝鮮王朝の驚嘆させている。朝鮮王朝は回収した日本式の鉄砲を参考に同じようなものを作ろうと苦心するが、その構造の複雑さに匙を投げる。このあたりの一連の流れが朝鮮の文献資料の記述をもとに詳述されている。本書を読んだ目的は別のところにあったが、思いがけず興味深い歴史に触れ、新たな興味を掻き立てられた。2012/05/29

げんさん

0
日本に鉄砲が渡来したのは種子島ではないかも。倭寇がもたらした東南アジア産の火縄銃と言う話

tkm66

0
結構最近読んだ筈。17年くらい?

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/86610
  • ご注意事項