内容説明
貨幣を使用するということは大地に拘束される二次元的生活=自然経済から立ち上り、三次元的生活=貨幣的経済への道を進むことであるが、室町時代こそは日本史上初めてこの貨幣的経済への道を切り開き、着実にそれを形成した時代であった。本書はこの時代を、愛欲と煩悩にかられる業のふかい人間が主役の極めて人間味豊かな経済学の視角から、興味あふれるエピソードを交え、国際的視野のもとで展望しようという試みである。
目次
第1章 京に田舎あり
第2章 祇園私祭
第3章 土倉興行
第4章 将軍とかね貸し
土倉とゴールドスミス
第6章 他人の褌で相撲
第7章 えりぜに
第8章 永楽通宝銭