内容説明
多彩な歴史に織りなされたバクトリアの古都バルフから、仏教都城として有名なバーミヤンを結ぶルートはインド古道と呼ばれる。唐の仏僧玄奘が著わした『大唐西域記』もここを旅しての記録だが、この古道上に屹立する巨像たちはいつ、だれにより、なんのために造られたのか。19~20世紀にかけてこの謎に挑んだ西欧の探検家たちが、近代の夜明けを迎えるアフガンを駆け巡りながら遂にその秘密の一端を捉えるに至るドラマを描く。
目次
序章 アムダリヤ=歴史を映すオクサス
第1章 さすらう冒険者たち
第2章 バクトリア夢想
第3章 玄奘三蔵の道
第4章 世界の柱
第5章 曼陀羅花
第6章 バーミヤン夜話
第終章 風が鳴る