出版社内容情報
失われた人体の一部や臓器を、患者本人の細胞を培養して再生復元する驚異の医学――それが再生医学である。拒絶反応がない自分の細胞片からの、新しい再生移植の時代の到来である。
内容説明
再生医学はここまできた!ティッシュー・エンジニアリングとは?失われた体の一部や皮膚、臓器を患者自身の組織片から再生復元する、驚異の医学の時代が目前に迫る。ヒトの再生力を構想する医学、化学、工学、生物学の最前線の学者たちとの対話。
目次
再生医学について
ぼくはなぜドナーカードに署名したか
ここまできた再生医学―プラスチックと人体のたたかい
ヒューマン・ボディ・ショップ時代
百年の定説を覆す脳神経系の再生
イモリの再生力はヒトに潜むか
再生医療は次代の成長産業だ
人工肝臓完成まで“あと一歩”
培養皮膚ビジネスの誕生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書の鬼-ヤンマ
1
2000年5月25日初版、図書館本。衝撃の書だ。①医学の歴史、生命存在の在り方に人為的に介入すること。生、老、病、死という自然な生命の流れに抵抗するのが医学の役割。「生」の向こう側、死体利用。カトリック教会は、脳死移植は魂が離れた肉体を他の命を救うために用いる“愛の行為“と認めた。死後移植は、魂が離れ、朽ちるだけの肉体を、生きた魂の持ち主が利用する。P22:ロシアの死体利用は国家的事業。”原料の死体“は、部位別にバラされ、袋詰めで保管、注文が来るとコンピュータで検索し、最適を選び、”出荷”。是非、一読を。2022/06/13