内容説明
20世紀屈指の碩学、ハンガリー生れの神話学者ケレーニイがギリシア・ローマの神話、祝祭、彫像、建築の鋭い解釈学的分析から抉りだした古代人の実存―。その神話と融合した生のリアリティを原点に、古代宗教における〈生〉の様式と本質、〈観ること〉〈慎しむこと〉などの根本的意味を解明した名著の完訳。
目次
第1章 ギリシア宗教の神話的特性
第2章 祝祭の本質
第3章 宗教的経験の2様式
第4章 ギリシアおよびローマの宗教的経験の頂点
第5章 ホメーロス、ヘーシオドスにおける人間と神
第6章 ローマ的理解における人間と神
結語 宗教的観念としての非存在