新潮文庫
世界をだました男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 408p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102227213
  • NDC分類 936
  • Cコード C0198

内容説明

20世紀最大の詐欺師―それはわたしだ。あるときはパンナムの副操縦士。あるときは病院のレジデント。あるときは法律家。またあるときは大学講師。偽造小切手だけで、21歳までに稼いだ金額はしめて250万ドル。全米50州はおろか、26ヵ国の警察から追われたが、美食もすてきな車も魅力的な女も豪奢な住まいも思いのままだった…。稀代の犯罪者が明かす、驚くべき至芸の全貌。

著者等紹介

アバネイル,フランク[アバネイル,フランク][Abagnale,Frank W.]
ニューヨーク近郊ブロンクスヴィル生れ。16歳から21歳までに、偽造小切手と身分詐称で250万ドルを稼ぐ。連邦刑務所で服役後、数々の職業を経て詐欺対策コンサルタントに。銀行、ホテル、航空会社を顧客に持つほか、FBIとは25年以上に及ぶ協力関係を持つ。妻子とともに中西部在住

佐々田雅子[ササダマサコ]
立教大学卒業。エルロイ『ホワイト・ジャズ』など訳書多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

54
「小さなことが、大きな嘘には重要な意味を持つ」16歳から21歳までに、世界26カ国を股にかけた偽造小切手と身分詐称で250万ドルを稼いだ著者による自伝。手口はローテクで牧歌的だが、人間的魅力、観察力、調査能力を武器に、巧妙に知識や用語を相手から引き出し、パイロット、小児科医、法務官、大学講師に成りすます様は圧巻。意欲、能力の高さは特筆すべき点で、それぞれが専門性の高い分野であるにも関わらず、猛勉強して試験をパス!「自分の望みのままの誰か」になるためには結局努力なのだ。憎めない彼の人物像にも惹きつけられる。2020/05/18

matfalcon

38
レオナルド・ディカプリオの同名映画の上映以来、原作を読んでみたかった。犯罪ひとつ犯すのにも、いろいろ資格を取ったりと、努力が必要やねんな、と思った。それから、フランスの刑務所が地上最悪だとは本書で初めて知った。2018/06/09

びす男

30
中学生の頃に読んで、懐かしく再読。詐欺師が冷や汗をかきながら、飛行機の操縦桿を握るシーンは忘れられない■パイロット、医師、法律家、大学講師……と、あらゆる職業になりすまし、偽造小切手をばらまいたフランク・アバネイル。ハッタリと出任せで相手を丸め込む手法は鮮やか。痺れる逃亡術の数々に快哉を叫ぶ■若い頃に読んでよかった。世の中は意外とユルく、賢く努力をすれば「人は何者にでもなれる」と教えてもらった気がする■犯罪と比べれば、多少は狡賢く立ち振る舞うのもいいじゃないか。そしてこの本は、その手口の百科事典でもある。2022/04/23

たみ

13
4大陸26か国をまたにかけた詐欺師:フランク・アバネイルの自伝。初めて手掛けたクレジットカード詐欺から始まり、パイロットに化けてデッドヘッド(別のパイロットが操縦する飛行機に便乗して目的地に飛ぶ)し、各地を渡り歩いて偽小切手をばらまく。身を隠すためにバカンス中の医者に化けたところ、なりゆき(!?)で病院にも勤務。この時点でまだ20歳未満、序章といったところ。犯罪の実話なので不謹慎だけど、面白かった。人の先入観を見抜いて利用する、好印象を与える手腕が卓越している、かなりの努力家、罪悪感が希薄な印象。2014/06/27

yokmin

10
パンナム、TWA,ナショナル・エアラインとスチュアーデス(フライト・アテンダント)、パイロットが輝いていた時代に、パイロット等を装った度胸満点の詐欺師の物語。2016/01/16

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