感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaoriction@感想は気まぐれに
26
夏になると、なぜかサガンを読みたくなる。そして、時々、サガンのこういう世界や文章に触れたくなる。いまの私には染みわたる言葉たち。19編の短編集。恋の一瞬、心模様。苦しさ。 孤独。 読む時期によって、印象に残る、好きな話は変わるかもしれない。何度も何度も、繰り返し読んでゆく本の仲間たちの一冊。こういう言葉遣い、世界があるのだということを、若い人たち(いや、オトナにも)にはもっと知ってほしいなぁとも思う。倦怠感と共にその対極にあるキラキラしい言葉と世界。2014/07/14
ゆき
23
サガンの短編集で、人生で様々な経験をしてきた人達が織り成すエレジー、そんな小説でした。2023/10/09
泉を乱す
7
短編集 歯を磨きながら、朝ごはんを食べながら、髪を乾かしながら、部屋に飾ったバラを横目に見ながら読みました 最後の「孤独の池」の主人公の孤独感が一番理解できたかな。ワクワク楽しいはずなのに急に自分という存在がわからなくなることがある、そんな孤独感をきれいに表現した作品2021/01/10
桜もち 太郎
5
長編のようなキラキラした危うい感の方が好き。「美しき死んでいけるような病気なんてあるだろうか。たぶんそんなものはないだろうし、人間たちの唯一の美しさは、未来の生へ向かってのあの飛躍のなかのみあるのだろう」(横たわった男)。2016/05/28
ゆぽんぬ
4
絹の瞳、ジゴロ、未知の女、ローマの別れ、陽はまた沈む、孤独の池2020/11/29