内容説明
隣国・尾張では信長の父、織田信秀の力がもはや無視できないものになっていた。美濃征伐にでた清康であったが、叛逆ありという凶報が入り、戦わずして退却することを決める。しかし陣中にいるところを、乱心した家臣の息子に斬られ、命を落とすことに。主君亡き後、残された嗣子を巡り様々な思惑が錯綜する中、織田、今川も三河攻略にのりだす。大久保、本多ら忠臣たちの活躍を描く第2巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
67
家康の祖父や信長の父親の時代で、まだまだのちに有名となる人物などはあまり出てきません。今川などの庇護を求めて活動する様子などが描かれています。しかしいつもながら思いますが、司馬さんと同じようなスタンスでの書きぶりになっていると感じます。人物や城などの位置もよく地図などを見ていないとわからなくなります。2015/07/23
わたなべよしお
15
三河は千々に乱れている。西からは織田、東からは今川。三河内部も落ち着かない。これは、なかなか話が進まないということでもある。まぁ、第3巻に進みます。 2020/06/28
YONDA
15
守山崩れにて清康横死。世嗣ぎの広忠は若年にて三河の統治は難しく、国衆の離反が相次ぐ。西の織田信秀が清康張りの勢いで西三河を手にする。どうする広忠!東の今川に再度頼るしか策はないか…。2017/08/15
只三郎
10
第二巻は清康が凶刃に倒れた後の息子 広忠と彼を支えた家臣達の活躍を描かれている。 第一巻の感想で菅沼家の活躍の旨を書いたが、松平家(後の徳川家)を支えた忠臣達の物語と言ったほうが良い作品である。 今後、その忠臣達がどのようにして、荒波の中の松平家を支えて行くのだろうか?2023/03/26
ほうすう
9
松平清康の死。あれほどの大人物といった書き方をされていた割に存外あっけなくいってしまったという印象もあるが案外歴史というのもそんなものなのかもしれませんな。それに前後する混乱の中で三河武士の良いところも悪いところも描かれている。実際の三河武士がこうだったかは知りませんがなんとも面倒な連中といったところで。主人公の菅沼氏は今回は比較的傍観者立ち位置だったか。 しかし、相変わらず同族内での争いも多いために油断すると誰が誰だかわかりにくく関係性とか状況に着いていけないという読むのが疲れる小説。2019/12/31